ベテランコンビで激戦のGT300クラスに挑む
日本を代表するGTレースとして、海外でも人気の高い「SUPER GT(以下、スーパーGT)」。GT300クラスは国内外のメーカーがしのぎを削っている。世界的に人気のFIA GT3車両をはじめ、JAF-GT、マザーシャシーと3タイプのマシンが混走し、毎戦で激しい戦いが繰り広げられている。今シーズンを戦う27台のなかから、今回は22号車アールキューズ AMG GT3で戦う「R’Qs MOTOR SPORTS」を紹介しよう。
2010年の設立当初からドライバーラインナップは変わらず
レーシングドライバーの和田 久が立ち上げたプライベートチームで、2010年よりスーパーGTに参戦を開始する。ドライバーはチームオーナーである和田と城内政樹(2010年はGuts城内の名でエントリー)のベテランコンビ、マシンはヴィーマック350RでGT300クラスにチャレンジした。
2013年にSLS AMG GT3、2018年にAMG GT3に主力モデルを変更しているが、ドライバーのラインナップは一貫して変わらず、常に和田/城内のベテランコンビで参戦している。
GT300クラスは車種ラインナップが豊富で、世界屈指の激戦区となっていることからプライベーターチームは苦戦を強いられているが、それでも2014年の第7戦・タイで10位、2015年の第4戦・富士、第6戦・SUGOで10位に食い込みポイントを獲得するなど、R’Qs MOTOR SPORTSは入賞実績を持つ。
和田/城内ともにレースに対する情熱は衰えず、ともに61歳を迎える2023年もAMG GT3でエントリー。第2戦の富士、第3戦の鈴鹿など2回のピットストップが行われるレースでは、加納政樹をサードドライバーに起用するなどロングレースに対する意気込みも十分だ。
残念ながら、両ドライバーともに予選でのスピード不足は否めず、決勝においても、ここ数年は入賞圏内に届かないという状況……。2023年の序盤戦においても苦戦が続いているが、R’Qs MOTOR SPORTSの22号車と和田/城内のベテランコンビは、GT300クラスには欠かせない存在として定着している。
もちろん、両ドライバー共にレースを知り尽くしているだけに、荒れたレースでは粘り強い走りを披露。2023年もGT300クラスの名物として、22号車のベテランコンビの動向に注目したい。