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715馬力のアストンマーティン「ヴァラー」は110台限定! V12エンジン×6速MTで純粋なドライビングを追求できます

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TEXT: iconic  PHOTO: Aston Martin Lagonda

往年のハイパフォーマンスカーをインスパイアした個性的スタイル

アストンマーティンは2023年7月、ブランド創立110周年を記念し、V12エンジンに6速MTを組み合わせた2シータースーパースポーツ「ヴァラー(Valour)」を発表した。このモデルはフロントエンジン・スポーツカーの長い伝統をたたえるとともに、純粋かつ直感的なドライビング体験を求めるドライバーのために開発された、ブランドを象徴するフロントエンジン・スポーツカーの限定モデルだ。

エクステリアはヴァンテージV600を彷彿させるデザイン

このヴァラーについてアストンマーティンのローレンス・ストール会長は、

「ブランドのドライビングに対する情熱と類まれな伝統をたたえるクルマでありつつ、今日のアストンマーティンを象徴するモデル。クラシックなキャラクターと現代的な雰囲気を融合することで生まれたモダンなアイコンモデルであり、ブランドの特徴となっているエキサイティングな走りとエクスクルーシブな本質を備える、誰もが憧れるウルトラ・ラグジュアリーなハイパフォーマンスカーである」

と語る。「V8ヴァンテージや」1980年に登場したル・マン・レースカー「RHAM/1 Muncher」にインスピレーションを得たというエクステリアは、1990年代に一世を風靡した「ヴァンテージV600」を彷彿させるデザイン。さらに、精密なデザインの「One-77」のコンセプトも受け継いでいるという。

カムテールをはじめエレガントでクラシカルな雰囲気を持ちつつも、最先端のエアロダイナミクスを採用するなど、ブランドが誇るエンジニアリングが用いられていることもポイントだ。

スリリングな走りを追い求めた黄金時代へのオマージュ

エンジンは最高出力715ps/最大トルク753Nmを発生する5.2L V12ツインターボを搭載。専用設計された6速MTを組み合わせる。また、機械式リミテッドスリップ・ディファレンシャルは、各種電子制御にサポートされつつもアナログ的なドライビングの楽しさを演出するという。足まわりもダイナミックな走りを強調すべく専用設計された。

インテリアはドライバーがクルマと一体になって運転する楽しさに重点を置いた仕立て。その中心となるマニュアルトランスミッションのシフトは、メカニカルな機能を強調するためメカニズムが見えるようにデザインされた。シフトノブはアルミ、チタン、カーボン、ウォールナットからセレクト可能だ。

また、カーボンなどを用いた内装も、ツィードやカシミアなどの伝統的素材や木目のカーボン・フェイシアなどを選ぶこともできるという。もちろん、ボディに手描きのストライプやグラフィックを入れることもできるなど、エクステリアもカスタマイズ可能となっており、オーナーの好みに合わせた1台に仕立てることも可能だ。

他のスポーツカーとは一線を画す、マニュアルトランスミッションを備えた唯一のフロントエンジンV12スポーツカー。走りを純粋に追求した現代では極めてユニークな存在であり、かつてのスリリングな走りを追い求めた黄金時代へのオマージュでもあるとうたわれている。

ハイパフォーマンスをマニュアルで操るアナログなスリルを備える一方、最新テクノロジーを用いることで現代的マナーと優れたドライビングダイナミクスを実現している。生産台数は110台のみとなっており、生産は2023年第3四半期よりゲイドンで開始。納車は第4四半期から開始される予定となっている。

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