豪華メンバーがインストラクターとして参加
そんな体験走行会には、パラモトライダーの体調をチェックする専任の理学療法士が帯同する。また青木三兄弟の長男・宣篤選手に三男・治親選手も走行の指導を行うが、ほかにもプロのライダーがこのパラモトライダー体験走行会に参加し、実際に体験走行の指導を行っている。
関東での開催では、主に今野由寛選手が初期の頃から参加し、深く関わっている。鈴鹿サーキットでの開催というと、土地柄もあってかトップライダーが多く参加し、豪華なメンバーがこの活動に携わることがある。2022年3月の鈴鹿での走行会ではサーキット走行の先導ライダーを武石伸也&田所 隼選手が務めていたが、今回は寺本幸司&出口 修&徳留真紀の3名のライダーが加わって、先導走行を行った。
サーキット走行に先立ち、午前中に同敷地内にある交通教育センターのスペースを使用してステップアッププログラムとして「パラモトライダー体験走行会」初参加の面々の体験走行が行われた。ここに寺本幸司選手と出口 修選手が参加した。
寺本選手は、体験走行会参加3回目。きっかけは自身がノービス時代に同じクラスを走っていたレーサーがこの体験走行会に参加したことだった。縁があって再会し、この場に立つこととなった。
寺本選手は次のようにコメント。
「自分の足を奪ったバイクを今でも好きだって言ってくれるんですよ。他の参加者の方に話を聞いてもバイク事故でこうなったって人が多くてね。バイクに乗るっ
出口選手も2年前の鈴鹿サーキットでの体験会以来2回目の参加となり、以下のようにコメントした。
「最初はあまり深く考えてなくて、青木さんたちがこういうことをやりたいんだっていうその行動力にただ感銘を受けて手伝うこととしました。でも、実際に参加して本当に喜んでいる姿を見ていくうちになんてすばらしいイベントなんだって気が付いて、仕事のタイミングが合えばできるだけ参加したいと自然に思うようになっていて、今回も手伝っています」
先導走行を担当した徳留選手は次のように話す。
「僕らはバイクに乗るのが当たり前で、乗れるのが当たり前なんですけど、身体が不自由になってもバイクに乗りたい、走りたいって気持ちが伝わると僕らはもっと頑張らなきゃなって思いますし、元気をもらえ、楽しかったです」
各ライダーともに「逆にパラモトライダーさんたちに力をもらっています」とコメントしていたのが印象的だった。もちろん、プロライダーの彼らもボランティアで参加した。今後も時間の許す限り参加したいと語り、さらに周囲に声がけをしていく。
SSP主催のパラモトライダー体験走行会は、体温調節が難しい参加者も多いため、しばらくはお休み。次回のSSPの活動は、健常者と障がい者が一緒にツーリングをするという企画「やるぜ!!箱根ターンパイク2023」。アネスト岩田ターンパイク箱根を借り切って9月10日(日)に開催される。現在、その開催に向けて「CAMPFIRE」にてクラウドファンディングを受け付けている