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2億1400万円のチェコ製ハイパーカー「ボヘマ」とは?「R35 GT-R」用エンジンを700馬力にチューンして搭載

2億1400万円のチェコ製ハイパーカー「ボヘマ」とは?「R35 GT-R」用エンジンを700馬力にチューンして搭載

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TEXT: 山崎元裕(YAMAZAKI Motohiro)  PHOTO: Praga

日産GT-Rの3.8リッターV6をチューニングして搭載

シャシーはもちろん独立懸架式で、プッシュロッドで作動するアジャスタブルダンパーを水平方向にレイアウト。最大限のトラベル量を確保するとともに車高を最低限に抑えている。バネ下重量もわずかに180kgという数字だ。センターロックのホイールは、フロントが18インチ、リアは19インチ。これは前後とも18インチの設定に変更できるため、FIA GT3の規定に基づく、さまざまなタイヤの選択が可能になるのも大きな魅力だ。ブレーキは380mm径のカーボンセラミックディスクと6ピストンキャリパーの組み合わせと、こちらも万全の備えとなる。

リアミッドに搭載されるエンジンは、日産「GT-R」に搭載されている3.8LのV型6気筒ツインターボエンジンをベースに、プラガと長年の協力関係にあるイギリスのリッチフィールド・エンジニアリング社がチューニングを担当した、PL38GETT型。潤滑方式がドライサンプへと変更されたため、エンジン自体のサイズは高さで140mmコンパクトになり、搭載位置を低く設定することができた。

最高出力は700psを達成し、最大トルクも725Nmを発揮することに成功。トランスミッションはヒューランド製のシーケンシャル・ギアボックスとなる。特徴的なのはパワーユニットがカーボンモノコックからやや離れた位置に搭載されていることで、これはやはり公道走行時の快適性を高めるための策。エグゾーストの音量が抑え気味であるのも同様の理由だ。

89台限定、価格は2億1400万円

ボヘマは現在も、プラガのホームグラウンドともいえるチェコのスロバキアリング・サーキットで最終的なテストを繰り返しているが、実際の生産は8月に始まり、12月には最初のカスタマーへとデリバリーが行われる予定だという。そして2024年上半期にはさらに6台を目標に、下半期には毎月2台をデリバリーする計画。最後の2台のボヘマ、つまり88号車と89号車は2027年に完成予定で、それぞれ台湾とアメリカのカスタマーからオーダーを受けているとのこと。

参考までに価格は136万ユーロ(約2億1400万円、消費税抜)。左ハンドルと右ハンドルの選択が可能であるのもカスタマーには嬉しいところだ。

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