1994年より参戦する名門チーム
日本を代表するGTレースとして、海外でも人気の高い「SUPER GT(以下、スーパーGT)」。GT300クラスは国内外のメーカーがしのぎを削っている。世界的に人気のFIA GT3車両をはじめ、JAF-GT、マザーシャシーと3タイプのマシンが混走し、毎戦で激しい戦いが繰り広げられている。今シーズンを戦う27台のなかから、今回は87号車Bamboo AirwaysランボルギーニGT3で戦う「JLOC」を紹介しよう。
ベテランと若手のタッグで勝利を目指す
日本ランボルギーニ・オーナーズ・クラブの有志により1994年に結成されたチームで、同年にスタートした全日本GT選手権にランボルギーニ・カウンタックを投入。池沢さとし/和田孝夫のコンビでGT1クラスに参戦した。
1995年にはディアブロにマシンをスイッチし、1997年にはディアブロGTR、1998年にはディアブロGT-1を投入。第3戦の仙台ハイランドで和田 久/古谷直広の88号車が9位完走を果たしている。
2000年には古谷/高橋 毅が全戦で完走したほか、鈴鹿1000kmレースでは古谷/高橋/和田の88号車が3位入賞。2001年にはディアブロJGT-1、2004年にはムルシエラゴRG-1を投入するものの、GT500クラスは自動車メーカーのサポートを受けるチームが躍進するようになり、その後もしばらく苦戦の展開が続いていた。
JLOCにとって転機となったのが、スーパーGT初年度の2005年。88号車でGT500クラスに参戦する一方で、87号車でGT300クラスに参戦するなど、2台のムルシエラゴRG-1を投入した。さらに2006年にはGT300クラスに完全移行する形で2台のムルシエラゴRG-1を投入。この決断が功を奏したのか、同年の開幕戦・鈴鹿で、マルコ・アピチェラ/桧井保孝の88号車が初優勝している。
2007年にもアピチェラ/山西康司が第3戦の富士でポールポジションを獲得し、決勝で2位表彰台を獲得するなど、JLOCのムルシエラゴRG-1は素晴らしい走りを披露した。
2008年には66号車の山西/余郷 敦が、第7戦のもてぎで3位表彰台を獲得するなど、JLCOはまさに歴代のランボルギーニで活躍してきた。2023年も2台のウラカンGT3を投入する同チームがGT300クラスで注目の存在となる。
なかでも、ベテランの松浦孝亮、若手の坂口夏月がタッグを組む87号車は2022年の第8戦・もてぎで2位入賞を果たしており、2023年の開幕戦・岡山でも7位入賞。確実にポイントを重ねる強さを持っているだけに、2023年のGT300クラスでもJLOCが投入する87号車の動向に注目したい。