最高速度は270km/h
Rモデルの始祖となる「ゴルフ R32」誕生20周年を記念した特別仕様「ゴルフ R 20Years」が、欧州に続き日本でも販売されることとなりました。4WDのハイパフォーマンスバージョンであるRの歴代最強モデルについて、説明します。
Rモデル導入20周年を記念したハイパフォーマンスモデル
フォルクスワーゲンは7月、ゴルフのハイパフォーマンスバージョンであるRの日本導入20周年を記念した特別仕様「ゴルフ R 20Years」を発表した。
最初のRモデルである「ゴルフ R32」は欧州で2002年に登場、日本には2003年に導入されている。第4世代のゴルフをベースに、3.2L V6エンジンと4WDシステム(4MOTION)を搭載していた。その20周年を記念した「20Years」が欧州で2022年に発売されており、日本での20周年にあたる今年、ようやく登場したという訳だ。
ベースとなっている現行ゴルフは2021年にフルモデルチェンジを果たした第8世代。48Vマイルドハイブリッドシステムを標準装備、10.25インチディスプレイを用いたデジタルコクピットプロや最新運転支援システムを備えるなど、電動化とデジタル化が進められている。ゴルフRは2022年10月に新型が登場。最高出力320ps/最大トルク420Nmを発生する2L直4ターボは、旧型から10ps/20Nmの向上が図られている。
また4WDに加え、左右後輪間のトルク配分を最適化するRパフォーマンストルクベクタリングや電子制御式デファレンシャルロック(XDS)、アダプティブシャシーコントロール(DCC)などを装備。走行モードには他グレードにはない「レース」が設定されることにも、その実力がうかがえる。
よりハードなレーストラック用モードを設定
「20Years」は現行ゴルフRをベースとし、専用チューンしたエンジンを搭載。最高出力333ps/最大トルク420Nmとベース比で+13psとしている。ダウンフォースをさらに高めた大型リアスポイラーも装着され、0-100km/h加速は0.1秒速くなった4.6秒に、最高速度は270km/hに高められている。
エクステリアには特別チューンされたサウンドを奏でるアクラポビッチ製チタンエキゾーストシステムを装着。フロントフェンダーとリアエンドのRロゴがブルー(ベースモデルはシルバー)となり、Bピラーには20周年記念モデルを表す「20」のエンブレムが飾られている。インテリアには専用デザインとなるカーボン調テクスチャーのナパレザーシート、カーボン製デコラティブパネルが備わり、スポーティさを高めた。
そして、走行モードにはベースモデルのコンフォート/スポーツ/レース/カスタムに加え、専用モードとしてスペシャルとドリフトが追加された。スペシャルはニュルブルクリンク・北コース(ノルトシュライフェ)でテストされた特別なモードで、特にハードなレーストラックを走行するために設計されたモード。ドリフトはサーキットなどのクローズドコースでの使用を前提とし、このモデルのパフォーマンスを最大限に発揮するというモード。4MOTIONシステムのドリフト設定により、オーバーステアによる正確なドリフトも可能としているという。
価格はベースモデルのゴルフRに対して、115万6000円高となる792万 8000円とされた。