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スズキ「スイフトスポーツ」でドレスアップ沼に! サーキット仕様から華麗に転身させたのは「壊れるのは悲しい」から

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TEXT: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)  PHOTO: 青木邦敏

オーナー自ら考えたオリジナルデザインが自慢

藤井さんがサーキット仕様からリメイクするときにこだわったのは、追加パーツによって、スポーツカーとしての流れるラインを新たに生み出すことだ。とくにエッジを際立たせることで、よりキャラクターラインが強調して見えるようにしている。それによって見る者に強いインパクトを与えられるよう工夫したのだそう。

ボディデザイン自体は藤井さんがオリジナルで考えたものだ。そのイメージを元にして、ディメンションファクトリーが忠実に再現し、現車合せで製作した。ベースにしたエクステリアはTM-SQUARE製のフルエアロキットで、サーキット仕様のときに装着させていたものをそのまま流用している。それを、最終的により立体的な造形を強調するデザインに仕上げた。

印象的なポイントはたくさんあるが、なかでも注目すべきところは、独特のラインワークとヘッドライト周辺のデザイン処理にある。スイフトスポーツの特徴でもあるヘッドライトをより強調するために、オニ目スタイルの立体デザインを採用したのが一番の自慢ポイント。このセクションは、とくにバンパー、フェンダー、ボンネットの3つのエクステリアパーツが複雑に絡み合っている。そのため、ヘッドライトに合わせてパーツを作り上げるのに、デザインも含めて手間と時間とコストがかなりかかっているという。

フロントマスク

ただのドレスアップカーとは一線を画す走りのポテンシャルの高さ

フェンダーは、バランス重視で微調整を加えながら作り上げた。フロントが10cm、リアが15cm増しのオーバーフェンダーにすることで、どっしりと構えた安定したフォルムが作り出された。エンジンについては、元サーキット仕様ということでトラスト製のスーパーチャージャーキットを装着。補器類だけのチューニングにとどまらず、エンジン本体も負荷がかかっていたため、弱い部分はすべて強化品に交換済みだ。

見た目重視のドレスアップカーとは違い、走りのポテンシャルを高めたうえで独自のスタイルを作り出し、特別なオンリーワンのマシンとして完成させたのがこのスイフトスポーツの特徴といえる。当然走りにもこだわっていて、サスペンションはエアサスではなく車高調キットというこだわりの選択だ。この状態のままストリートを駆け抜けられるように仕上がっている。またボディカラーについても、濃いブルーにマットブラックという組み合わせで、センスが光る。

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  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 1969年生まれ。某出版社でドレスアップ誌、チューニング誌の編集長を歴任。2006年に自動車・バイク専門の編集プロダクション株式会社バーニーズを設立。自動車専門誌をはじめ、チューニング、カスタム系、旧車、キャンピングカー、アウトドアに関する媒体を新たに立ち上げる。これまでの愛車は、セリカXX、スカイライン、AE86、AE92、シビック、スープラ、シルビア、180SX、ロードスター、RX-7、BMW850iなどなど。他にもセダン系、バン系、ミニバン系など数多くのクルマを乗り継いでいる。
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