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3000万円オーバーで落札! BMW「M3スポーツ・エヴォリューション」でもドイツ本国で8台のみという装備の組み合わせとは

3000万円オーバーで落札! BMW「M3スポーツ・エヴォリューション」でもドイツ本国で8台のみという装備の組み合わせとは

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: 2022 Courtesy of RM Sotheby's

スポーツ・エヴォリューションは国内外のマーケットでも格別

ヨーロッパでもっとも格式が高いとされるクラシックカー・コンクール「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ」に付随して開催される、RMサザビーズの「Villa Erba」オークションは、近年ではコンコルソ・ヴィラ・デステの公式オークションの地位を占めている。今年は「The M Power Collection」と銘打ち、このイベントの主催社でもあるBMWの名車たち、ことに近現代の「M」モデルたちが多数出品されることになった。今回はそこで目玉商品となった1台。歴代「M3」の中でも最も人気の高いE30系のさらに特別なモデル「M3スポーツ・エヴォリューション」のプロフィールと、その競売結果についてふりかえってみよう。

グループA規約のために開発された、特別なM3とは?

BMWの歴史的傑作、元祖M3が初めてその姿を現したのは1985年のこと。翌年3月には、旧ETC(欧州ツーリングカー選手権)や独DTMシリーズのホモロゲーションに必要な5000台の生産が、本格的に開始されることになった。

ベースとなったE30系3シリーズに似てはいるものの、ほとんどのボディパネル、ブレーキシステム、心臓部とされた2302ccの4気筒DOHC16バルブ「S14」型エンジンなど、多くのコンポーネントはBMW「M」社がM3独自に開発したもの。

翌1987年シーズンに向けてFIAグループAホモロゲーションを獲得し、生来の目的たるDTMをはじめとするサーキットレースや、同じくグループAが適用されたラリー競技でも輝かしい戦果を収めてゆく。

しかし、レースの世界ではつねにアップデートが求められること、また、シーズン毎にレギュレーションが改定されるのが当たり前のこととされており、グループAでもサーキットレース用の「スポーツ・エヴォリューション(ES)」規約が施行。500台(1992年以降は250台)以上の追加生産が必要とされ、それに対応したベース車両、いわゆるエヴォリューションモデルが求められてゆくことになる。

そこでBMWでも、年毎に変化するレース規定に合わせて設定されたホモロゲート用市販車をシーズンごとに限定生産した。まず1987年に発売された「M3エヴォリューション」は、専用の大型フロントスポイラー、リアウイング下にはリップスポイラーを装着。エンジンにも改良が施され、210psを発生した。続いて88年シーズン用には「エヴォリューションII」が登場。220psまでパワーアップを果たし、ヘッドカバーは白をベースに3色のMストライプを配した結晶塗装が施された。

そして「M3スポーツ・エヴォリューション」は、これまでFIAグループA「ディヴィジョン2(1601cc~2500cc)」の上限には余裕のあったエンジン排気量を2467ccに拡大。そのかたわら、特殊な薄板ガラスをはじめとする軽量コンポーネントの採用により1200kgまで軽量化を果たした結果、0-100km/h加速6.5秒、最高速度は248km/hをマークする究極のE30系M3となったのだ。

BMW M3スポーツ・エヴォリューション

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