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スーパーGT&耐久に参戦中の「シェイドレーシング」が静岡・御殿場にファクトリーを完成! ところで「SHADE RACING」とは何の会社?

HIRO HAYASHI(ドライバー名)と若手のふたり。右はスーパーGTとスーパー耐久のST-Zクラスに参戦している清水英志郎、左はスーパー耐久のST-4クラスに参戦している鶴田哲平

カーボンコンポジットエリアを設置

2018年からスーパー耐久に、2022年からはスーパーGTに参戦しているSHADE RACINGの活動を支える新たな本拠地「シェイドレーシングFUJIファクトリー」が完成。2023年8月4日に内覧会が行われた。注目すべきは、そのロケーション。ホテル開業やルーキーレーシングのガレージ棟で注目されている「富士モータースポーツフォレスト」に位置しているのだ。ギャラリーエリアは一般のゲストも無料で見学できるので、ぜひ皆さんも訪れてみては?

2022年からはスーパーGTのGT300クラスにも参戦を開始

シェイドレーシングのルーツは2015年。86/BRZのワンメイクレースへのスポット参戦から始まった。その後、2018年からは全国の主要サーキットを転戦するスーパー耐久(S耐)にステップアップ。なんと2年目の2019年には、ST-4クラスのシリーズチャンピオンを獲得している。

その後も活躍は続いていて、2021年には再びST-4で戴冠。そして2022年からはスーパーGTのGT300クラスにも参戦を開始している。

じつはこのチームを運営している母体は、林テレンプという自動車内装部品の大手サプライヤー。部品だけでなく、インテリア全体のコーディネーターというべき存在で、トヨタはもちろん、主要な国内外の自動車メーカーとパートナーシップを築いているビッグカンパニーだ。ただし、いわゆる「BtoB」という関係で、一般消費者に向けたビジネスはほぼ皆無という事情がある。

2012年の86/BRZの登場とその後のワンメイクレース開催を機に、モータースポーツへの挑戦を始めた会社や組織は数多いが、やはり目立っていたのは全国各地のトヨタのディーラーだった。そのなかでも林テレンプは異色の存在と言えるだろう。

つまり知名度を上げても、売り上げの増加はそれほど期待できないから。逆に言うと、それだけ純粋にモータースポーツに興味を持って打ち込むことで、チームの実力を上げてきたと推測できるからだ。

今回のファクトリー設立の主旨として、リリースには以下のように記されている(一部を筆者が加筆・修正)。

「実際にレースに出場しているマシンや、メカニック&エンジニアたちの働く様子を身近に感じていただくこと。モータースポーツの魅力の発信を通じて、自動車産業の活性化に貢献すること。自らがカスタマーレーシングチームの頂点を目指すことで、多くのファンを獲得すること。そして持続的なモータースポーツ業界の発展に寄与すること。」

そして、もうひとつの価値というか意義が、ものづくりを生業とするメーカーの矜持だろう。今回のファクトリーにカーボンコンポジットエリアを設置したのが、何よりの証拠。シェイドレーシングのレース車両のメンテナンスはもちろんだが、将来的には他のカスタマーチームへのサポートや、レーシングカー向けのカーボン製品の製造を行う拠点としても活用を目指している。

●シェイドレーシングFUJIファクトリー

静岡県駿東郡小山町大御神字中島617
営業時間:10時〜17時
定休日:不定休(公式サイトにて要確認)
公式サイト:http://www.shade-racing.com

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