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日産「スカイラインニスモ」にホームベースGTバッジが復活! 国産最強セダンとなった現代版「羊の皮を被った狼」に初試乗

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TEXT: 木下隆之(KINOSHITA Takayuki)  PHOTO: 増田貴広

まさに現代版「羊の皮を被った狼」

なぜ日産が、スカイラインにここまでテコ入れするのか……。

そんな疑問も湧き上がる。日産はEVへのシフトを明確にしており、量産EVメーカーとしてブランドを育て上げようとしている。リーフ、アリア、サクラといったEVの評判がいい。ゴリゴリの内燃機関に見切りをつける可能性も低くはなかった。

しかも、セダン人気低迷の時代。セダンよりもミニバンやSUVが人気である。もはやセダンはごく一部のニッチな偏執狂に愛されるだけのクルマになってしまった感も捨てきれない。先にセダンの雄として例を出したクラウンも、いまや正式にはクロスオーバーでありSUVともいえる。だというのに、スカイラインNISMOを鍛え上げたのは、日産開発陣の意地だと思う。

かつて「1990年代までに走りの性能で世界一を目指す」とした、熱いプロジェクトがあった。日本車の走りはダメと言われ続けたエンジニアの、執念にも似たリボーンなのである。まるでプロジェクトXの題材になりえそうな。中島みゆきの「地上の星」が耳の奥で響くようである。

思い返してみると、日産はこれまで数々の高性能セダンを生み出してきた。スカイラインとしては2代目となるS54系では、積極的にサーキットレースに参戦、グロリアの直列6気筒エンジンを搭載したスカイラインが、わずか一瞬だったとはいえポルシェ904を抜いた。それがスカGの名とともに伝説になっているのだ。スカイラインNISMOの開発は、あの伝統の復活劇である。

それが証拠に、スカイラインNISMOのコンセプトは「蘇る・羊の皮を被った狼」とされている。そしてスカイラインNISMOのフロントフェンダーには、赤と白に塗り分けられたホームベース「GT」エンブレムが光っている。スカGと呼ばれ親しまれた、あの伝説のエンブレムである。

GTバッジ

●NISSAN SKYLINE NISMO
ニッサン スカイライン ニスモ
(RECAROシート+カーボン製フィニッシャー装着車)
・車両価格(消費税込):847万円
・全長:4835mm
・全幅:1820mm
・全高:1440mm
・ホイールベース:2850mm
・車両重量:1740kg
・エンジン形式:V型6気筒DOHCツインターボ
・排気量:2997cc
・エンジン配置:フロントミッドシップ
・駆動方式:後輪駆動
・変速機:7速AT
・最高出力:420ps/6400rpm
・最大トルク:550Nm/2800-4400rpm
・燃料タンク容量:80L
・サスペンション:(前)ダブルウィッシュボーン式、(後)マルチリンク式
・ブレーキ:(前)ベンチレーテッド・ディスク、(後)ベンチレーテッド・ディスク
・タイヤ:(前)245/40R19、(後)265/35R19

12
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  • GTバッジ
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  • 木下隆之(KINOSHITA Takayuki)
  • 木下隆之(KINOSHITA Takayuki)
  • 1960年5月5日生まれ。明治学院大学経済学部卒業。体育会自動車部主将。日本学生チャンピオン。出版社編集部勤務後にレーシングドライバー、シャーナリストに転身。日産、トヨタ、三菱のメーカー契約。全日本、欧州のレースでシリーズチャンピオンを獲得。スーパー耐久史上最多勝利数記録を更新中。伝統的なニュルブルクリンク24時間レースには日本人最多出場、最速タイム、最高位を保持。2018年はブランパンGTアジアシリーズに参戦。シリーズチャンピオン獲得。レクサスブランドアドバイザー。現在はトーヨータイヤのアンバサダーに就任。レース活動と並行して、積極的にマスコミへの出演、執筆活動をこなす。テレビ出演の他、自動車雑誌および一般男性誌に多数執筆。数誌に連載レギュラーページを持つ。日本カーオブザイヤー選考委員。日本モータージャーナリスト協会所属。日本ボートオブザイヤー選考委員。
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