濃厚な走り味でオシャレなコンパクトハッチ
交通タイムス社自動車部feat.AMWがお送りする、部員の愛車を語ってもらう連載の第2回。今回は、フランス車ルノーです。国内外問わず計6台のクルマを乗り継いできた、広告運営やシステム管理をしている斎藤充生さんが「ルーテシア ルノースポール トロフィーLS」の魅力を紹介します。
人が乗らなそうなクルマにあえて乗る人生
弊社が運営しているさまざまなWEBメディアに表示される広告の運用やシステムまわりの改善を担当しております斎藤と申します。いつもAMWをご覧いただきありがとうございます。また、広告が目障りだとお感じの方もおいでかと存じますが、それらの広告のおかげでわたくしどものWEBメディアが運営、取材、また無料での記事公開が成り立っておりますこと、ご理解いただけますと幸いです。
さてそんな広告運用担当者も当連載に寄稿するのかと少々びっくりしておりますが、自動車専門出版社の端くれ、もちろんクルマ好きですから、ふたつ返事でお誘いに応じた次第です。なんせプロカメラマンに愛車を撮影してもらえる機会なんて、出版社に在籍していてもそうめったにありませんから、逃さない手はありません!
私はこれまで日産「B13型サニー」、オペル「ベクトラBセダン」、マツダ「RX-7カブリオレ」、ホンダ「BB6型プレリュード」、オペル「シグナム」、アルファ ロメオ「ミト」と計6台のクルマを乗り継いでまいりました。こう振り返ってみても、何の一貫性もないラインナップ。しかも個性的なんだけど少々不人気なクルマばかりな気がいたします。そうです、乗ればいいクルマなんだけど人が乗らなそうなクルマにあえて乗る人生を送っているのです。オペル シグナムなんて何人の方が姿を思い出せるでしょうか。
そんな私、現在は ルノー「ルーテシア ルノースポール トロフィーLS」というやけに長いネーミングのクルマに乗っております。前車であるアルファ ロメオ ミトは、それはそれは華やかなクルマでした。外見はファニーで適度なサイズ感の3ドアハッチバックで、ドアを開ければ上質なボルトローナ・フラウ社製のレザーシートがお出迎えしてくれます。
一方でちょいとアクセルを踏みこめば、勇ましく唸りを上げながら突進していくギャップの持ち主で、さすがは熱い血が根底に流れるイタリア名家のクルマだと感じさせられます。そのため運転するとパッと心が華やぐのですが、いいことばかりではありません。
あえてリアのスタビリティを緩くしてホットハッチ感を演出しているのでしょうか、ややピーキー過ぎるきらいがあり、それなのにコーナーでは腰高のフォルムから想像される以上に大きなロールを伴って旋回。さらにはレザーシートのホールド性が乏しく身体が動いてしまうものですから、ステアリングにしがみつくような体勢になってしまいコーナーを十分に楽しむことができません。
しかも初年度登録から10年が過ぎ、経年劣化が進んだことで、あちらこちらを修繕する必要に迫られてきました。向こう数年間乗り続けるために大規模なメンテナンスを行うか、いっそのこと代替か。悩み続けるうちにひょんなことをきっかけに、クルマを手放すことになったのです。オンラインオークションでクルマを売却する仕組みについて取材する企画が立ち上がり、私が代替を悩んでいることを知った編集部が背中をドンと押してきたのです。タイミングって重要です。結果、背中を押されて代替を決意した私。次期愛車選びがスタートしたわけです。