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スズキ「ワゴンR」の限定車「ロフト」からサンルーフを屋根ごと移植! 5年越しで理想のスタイルへ近づきました

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TEXT: 山崎真一(YAMAZAKI Shinichi)  PHOTO: 高原義卓

  • ワゴンR

  • サンルーフ

Kカーミーティングの常連が理想を追い求め続ける1台

2023年6月11日に開催された「KING OF K-CAR Meeting」の常連であるフジオさん。愛車はスズキ「ワゴンR」。今や貴重となった初代だが、毎年手を変え、品を変えてカスタマイズ、岡山国際サーキットへ足を運んでいる。

今回はロフト仕様の電動スライド式サンルーフを移植

初代はKカーマーケットにおけるハイトワゴンの過渡期であったこと、そして爆発的なヒットを記録したことで、さまざまなバリエーションが登場。今となってはどのような仕様があったか定かではないが、フジオさんはそれを調べ上げてアレンジしている。今回は特別仕様車のロフトのマル車(部品取り車)を入手し、ルーフを切断。特別装備だった電動スライド式サンルーフを移植した。

サンルーフ

「5年越しでようやくロフトに出会いました。『これで理想に近づける』と喜んでいたのですが、『ルーフはキレイに切断できないからやりたくない』と4件も鈑金屋に断られたのは想定外でした。もう5件目は頼み込んで……なんとかOKしてもらったのも今ではいい思い出です」

愛車は最上級グレードのRS(ターボ)だが、ルーフは前述したとおり「ロフト」、コラムシフトは「コラム」(注:当時はこんな直球なグレードがあった)、そしてメーターはRR用と4グレードのパーツをミックスしている。RR用のメーターを移植したのは「指針が内装の差し色と同じ黄色だったから」というこだわりよう。理想追求に妥協なしだ。

見た目は純正だが、しっかりカスタムしているマニアな仕様

外装はダムドのエアロパーツを軸にワゴンRコラムの丸型ヘッドライトをセット。リアのコンビランプもコラム用だが、セルボクラシックのウインカーレンズを組み合わせてクリアにしているのは、流用パーツまで調べ上げているからこそできる技ありメイクだ。さらにトヨタ「ラウム」用のユニットでLED化するなど、分かる人だけが違いの分かるマニアな仕様となっている。

左右2本出しマフラーはメインがスズキスポーツで、テールはラッキースターのステップワゴン用を加工流用。ラッパ形状のフィニッシュは愛らしいワゴンRにはよく似合う。

サイドステップは純正、足まわりはフロントが3代目ワゴンR用車高調で、リアは2代目アルトワークス用を移植し、サスがストロークするギリギリまでダウン。ホイールは旧車の鉄板のひとつであるフラットフェイスなSSRスピードスターMK-1をチョイス。プリっと丸みを帯びたフェンダーモールが、直線基調デザインのいいアクセントになっている。

走りの質を高めるためオーディオをシステムアップ!?

内装は自身のイメージカラーであるイエローとブラックで統一。明るめのイエローのコーデで室内は印象鮮やかだ。モニターやサブメーターが美しくレイアウトされ、レカロシートは「Keiワークス」用。当然シートレールは合わないので、シート高を純正位置に合わせるよう自作し、違和感なくフィットさせている。

デモカーと見間違うほど完成度の高いワゴンR。次はオーディオのシステムアップを目論んでいるが、いい音楽を聴けるようになるのはもちろんだが、主な目的は落ちつきのある足まわりに仕立てること。

「リアサスは現在フワフワ感が強いので、リアに荷重を与え、前後バランスを整えればよくなると思うんです。踏める足に仕立てるのが次のステップですね」とフジオさん。

「山の頂に登ると次の山の頂が見える」ということわざがあるが、カスタマイズはまさにその繰り返し。ここまできたら初代ワゴンR道をとことん極めてください!

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