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ロータス「ヨーロッパスペシャル」なら子どもの頃の夢が叶う! 500万円以下で漫画の主人公気取り【スーパーカー列伝25】

ロータス「ヨーロッパスペシャル」なら子どもの頃の夢が叶う! 500万円以下で漫画の主人公気取り【スーパーカー列伝25】

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TEXT: 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)  PHOTO: Courtesy of RM Sotheby's

池沢早人師さんが若き日に見惚れたヨーロッパとは?

ちなみに、『サーキットの狼』に登場したロータス ヨーロッパは池沢早人師さんが実際に乗っていた愛車がモチーフで、ナンバープレートまで同じであった。以前お会いした際に池沢さんは語ってくれた。

「リアウイングは当時グラチャン(1971年から富士スピードウェイで開催されていた富士グランチャンピオンレースのこと)をやっていたショップに頼んで造ってもらったモノだったんだよ。ファイバーに2点だけで固定するのは無理がある、ということで、ロッドを介してセンターにも支点を設けた点がポイントだね。レース好きならではの発想でしょ? リアウイングを付けようなんて」

また、このようにも話してくれた。

「若い頃はS30型フェアレディZに乗っていたんだ。その後、22歳のときにトヨタ2000GTを買って乗っていたんだけど、ある日、そのときの地元だった新井薬師でロータス ヨーロッパを目撃したんだよ。リアにウイングが付いた赤いシリーズ2で、白いラインが入っていた。うわぁ、凄くカッコイイって素直に思ったね。もうすぐ24歳になるというタイミングで自分も買ったわけ。僕のはリアウイングが付いた白いヨーロッパ スペシャルだったけど、『サーキットの狼』に登場させたのは、新井薬師で見た赤いシリーズ2とは真逆のカラーコーディネイトにしたんだ。つまり、ボディカラーが白で、赤いラインを入れたんだよ」

そのようなエピソードを子どもの頃に知っていたら、風吹の愛車に対する見方が少し変わっていたのかもしれないが、実車の世界ではゴールドのピンストライプを特徴とするロータス ヨーロッパがスーパーカーブームを盛り上げ、いまでも各地のイベントでその雄姿を披露しているのであった。

オークションでは高騰傾向だが今ならまだ現実的なゾーン

大手のミニチュアカーメーカーが現在も題材とするほどの人気モデルであるロータス ヨーロッパも、数年前から価格が高騰してきている。2020年10月にアメリカでRMサザビーズが開催した「The Elkhart Collection」オークションでは、JPSカラーの1973年式ロータス ヨーロッパ スペシャルが4万7600ドル(当時レートで邦貨換算約498万円)で落札されている。

値上がりする前はライトウェイトスポーツカーのエントリーモデル的な価格で流通していたが、もはや、そういう時代ではないのだ。とはいえ、同時代の12気筒エンジンスーパーカーたちと比べればまだまだ現実的な価格帯であり、スーパーカーブーム世代にとっては狙い目とも思える。

ブラックのボディにゴールドのピンストライプが入ったヨーロッパ スペシャルを3桁万円で買えるならラッキーだと言えるだろう。

■「スーパーカー列伝」連載記事一覧はこちら

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  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 高桑秀典(TAKAKUWA Hidenori)
  • 本業はフリーランスのライター兼エディター。1998年に買ったアルファ ロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)を現在も愛用しており、すでに総走行距離が30万8000kmオーバーとなっている(2022年4月中旬現在)。クラシックカーラリーに水色号で参戦取材することがライフワーク(?)となっており、群馬をホームタウンとして開催されている「スプレンドーレ」では、柴犬を“ワン・コドライバー”、秋田犬を総監督として挑んでいる。全国各地に水色号でお邪魔しているので、これからも走行距離が順調に伸びる予定。
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