カスタムカーと呼ぶにふさわしい全方位コーデ
フロントの開口部は限りなく大きくワイドに、リアはディフューザー風仕立て、そしてサイドは立体形状のステップとビス止め風オーバーフェンダーでボリュームアップ。これぞ、ヤンチャ系スポーティカスタムといえる4代目ダイハツ「ムーヴ」をKING OF K-CAR Meetingに持ち込んだのが、OOZORAさんだ。
リサイクル品を多用し、自分流にアレンジして独自性を出す
もとは家の足グルマで、古くなったため手放す予定だったのだが、当時高校生だったOOZORAさんが譲り受けた。免許を取る前からローダウンしていたというくらい気合いは入っていたはずだった。
だが、免許を取ったあと「雑誌の表紙を飾れるクルマが欲しい」と、なぜかKトラに浮気。ショップに作業を依頼し、完成度の高いクルマには仕上がったが、総費用は大型セダンが買えるくらいに膨れ上がった。「これではカスタムを続けられない。だったら、もともとイジるのが好きだから、自分でやってみよう」と考え、ムーヴを手がけ始めたのが、DIYカスタムにのめり込むきっかけ。12年コツコツ手を加え、ここまでたどり着いた。
「エアロパーツはリサイクル品を活用しています。廃車にされたカスタムカーから譲ってもらったり、オークションで手に入れたりという感じ。ただ、自分がいいな、と思うものだけしか買わないので、ムーヴ専用じゃない場合も多いんです。そんな場合はあれこれ加工してワンオフ製作。今は自宅でFRP部品の成型から塗装、溶接までできますから、内装から外装まですべて自分でこなしてます」
コストを抑えながらライバルに差をつけるのがポリシー
また、OOZORAさんはこうも語る。
「安易にクルマ用の既製品パーツに走るのではなく、視野を広く持ち、発想し、アレンジを施すことが大事。そうすることでコストを抑えながら人とは異なる1台になると思うんですよ」
エクステリアはKブレイクのフロントバンパーに、両サイドを延長した汎用ディフューザーを合体。ボンネットはハイワークスのバッドフェイスで、ヘッドライトはバルカン風の作業灯を加工して装着し、2重のイカリングで目元に立体感をプラスしている。サイドステップはブラックパールコンプリートのトヨタ「クラウン」用と翔プロデュースのムーヴ用をミックスさせた。
オーバーフェンダーはESBの汎用品で、ホイールアーチ内に収まる深リムのメッシュホイールはバンザイレーシングのスタンスコンセプト ライジングサン。サイズは8J×15のインセット0と、Kカーとしてはかなりワイドだ。リアはKLCのバンパーと、メーカー不明のアンダーディフューザーを2個イチで製作するなど、改造範囲は多岐にわたる。