世界限定モデルも存在した!
市販モデルでは1991年にWRC用のホモロゲーションモデルであるGT-FOUR RCが登場。ターボチャージャーが耐久性重視でセラミックタービンからメタルタービンに変更になり、インタークーラーも水冷化した。出力は10馬力アップの235馬力になり、バンパーやボンネットはクーリング性能をアップするために、エアインテークとエアアウトレットが追加され、サスペンションも強化タイプになった。
ちなみにノーマル状態では、メタルタービンの「RC」は高速域では10馬力分のパワーアップにアドバンテージを感じるが、中低速のピックアップはセラミックタービンの方が優れていた……。なお、「RC」とはラリー・コンペティションの略で、輸出仕様は「カルロス・サインツ・リミテッドエディション」という名称が与えられている。
いずれもWRC用のホモロゲーションモデルなので、生産台数は全世界でグループA規定の5000台。日本国内ではそのうちの1800台が割り当てられた。
WRC、グループA、ハイパーターボ、フルタイム4WD、国産最強……といったイメージは、セリカのST165からはじまり、ST185が確立したといっても過言ではない。一時代を築いたST185。そのカストロールカラーの勇姿に憧れ、TTE(トヨタ チーム ヨーロッパ)グッズを集めたファンも多かったはずだ。