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レトロなガススタにいた「ルート66」の名物おじさん! 亡きあとは娘さんが志を継いでいます【ルート66旅_13】

レトロなガススタにいた「ルート66」の名物おじさん! 亡きあとは娘さんが志を継いでいます【ルート66旅_13】

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭

没後もガスステーションは再建されて今も旅人を見守る

有言実行で翌年ゲイリーさんを訪ねると、ちょっと驚きながら「忘れてないぞ!」と。日本のお土産を渡しつつまたもや話が弾み、渡した以上のお土産をいただいてしまう。ギフトショップを併設しているので「商品なんだからちゃんと支払わせて下さい」と頼むものの、なかなか受け取ってくれず、見ていない隙にドネーションボックスに何度お金をねじ込んだことだろうか。

彼と会うことが旅する理由のひとつでもあったが、2015年1月に共通の知人から訃報が届く。70歳と早すぎる死だった。直後に再びルート66を全線走破する機会があり、主人のいないガスステーションを訪ねてみた。そのときは奥さんのレナと親族がおり「なんとか彼の遺志を継ごうと思っている」と話していたが、彼女も同じ年の5月にゲイリーさんの後を追うように他界してしまう。以降はしばらく放置され盗難の被害にも遭ったようだが、現在は娘さんご夫婦が移住し再建を果たしたとのこと。

思えば毎年の恒例行事であるルート66の旅にひと区切りつけたのは、ゲイリーさんに会えなくなったことが理由のひとつかもしれない。ただ彼の志が引き継がれたと知ったからには、やはり足を運ばないわけにはいかないだろう。ゲイリーさんにもらったシャツや帽子を身に付け、私が撮影した彼やガスステーションの写真を持って。

夫妻が並んで眠る墓標に刻まれた「Friends for life」という言葉は、ルート66の名ホストとして世界中に友人を作ったゲイリーさんの人生そのものだ。

■「ルート66旅」連載記事一覧はこちら

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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