ドライバーをウルトラ・ラグジュアリーな世界に引き込むインテリア
ハイパフォーマンスなだけでなく、インテリアについても最新のファッション性に加え、並外れた快適性、品質、クラフツマンシップを備えている。さらに、魅力的なディテールによってVolanteはCoupeと差別化。そのひとつは、シートバックの木製ベニヤまたはカーボンファイバーパネルがドアトリムインレイと同色とされていることだ。ルーフを開けたときに見た目に楽しく贅沢な印象を与えてくれる。刷新されたラグジュアリーなキャビンは、DBを駆る満足感をさらに高めてくれることだろう。
「妥協したライバルたちを遥かに凌駕する」美しいフォルム
ルーフの操作については、オープンで14秒、クローズで16秒しかかからず、50km/hまでの車速でも、向かい風が吹いていても使用可能。さらにクルマから2mの範囲であればリモートキーでルーフを開閉できる。ソフトトップのカラーは4色から選択でき、標準はブラックで、レッド、ブルー、ブラック&シルバーがオプションとして用意されている。ボディやインテリアのカラーとともに、組み合わせが無限にできるところも魅力的だ。
「ドライバーのためのオープン・エア・パフォーマンス・マシン」を造るという点においては、アストンマーティンの並外れたこだわりが感じられる。それは、コンバーチブルの肝とも言えるルーフ・デザインにおいても発揮されていた。電子制御される「Kフォールド」ルーフは、2段階の折りたたみプロセスにより、折りたたまれたルーフの高さがクラス最小の260mmに留められている。また、ルーフが開いてトノカバーに隠れると、流麗で連続したベルトラインがしなやかで力強いテールを形づくる。アストンマーティンをして「パッケージングで妥協したライバルたちを遙かに凌駕する」と言わしめるだけの美しさがそこにはあった。
伝統と革新が生み出す比類なきドライビング体験
DB12のCoupeに与えられたスーパーツアラーの特徴をすべて有しているのが、このVolanteになる。これまでのアストンマーティンのような「よりソフト」なDBではなく、本物のスポーツカーならではの刺激をもたらしてくれるという。新世代の顧客層にアプローチすべく投入された革新的なDB12が、創業110年の伝統に新たな歴史を刻む。
AMWノミカタ
AMGのユニットを搭載し、ドイツ車の精密さと信頼を得たDB11。走りやハンドリングにおいても随分と洗練されたものだが、アストンらしさはそこかしこに見受けられた。新型のDB12は、AMWでも配信した試乗記を読む限り、これまでのアストンマーティンの鷹揚さから脱皮して、ドイツ車的なテイストに大きく寄せてきたようだ、インテリアもかつてのバロック的な装飾から、かなりシンプルなテイストに。ということで、かつてのアストン的な香りも楽しみたい人には、DB11が実はオススメなのかもしれない。まだDB12に触れていないので確かなことは言えないが……。