エブリイをベースに製作された2台のアウトドア遊び仕様
2023年8月5~6日に千葉県の幕張メッセで開催された「アソモビ」は、クルマと旅や外遊びを融合させたイベント。車中泊仕様やキャンピングカーはもちろん、遊びがもっと楽しくなるカスタム車両が多数集まった。今回は荷台にモトコンポが2台収納できる遊び心満載の軽バンを紹介しよう。
ベース車両はフォレストオートがカスタムしたエブリイ
昨年のアソモビでダイハツ「フェローバギィ」と「バモスホンダ」をベースとしたビーチバギーを出展したフォレストオートの最新作は、スズキ「エブリイ」をベースとしたカスタム車両「FAF-EVELER WONDER BASE」と「FAF-EVELER MOTO BASE」の2台のコンプリートカーだ。
いずれもフォレストオートのエブリイ用エアロ、FAFエブラーキットを装着し、同じく同社のリフトアップコイルを装着したアウトドア仕様となっている兄弟車だ。FAFエブラーキットは、フロントバンパー、フロントアンダーガード、リアガーニッシュ、リアバンパー、テールランプガードなどがセットになっているコンプリートキットで、昨今の丸目コンバート車両と比べると比較的おとなしいが、より完成度が高く、メーカーからこんな特別車両が販売されたと言われても信じてしまいそうな自然なデザインが魅力だ。
ちなみに前後のバンパーはアプローチアングルやデパーチャーアングルを考慮したデザインとなっており、リフトアップやオフロードタイヤとの相性も良く、悪路走破性も向上しているるそうだ。
福祉車両を再利用したトランスポーター仕様
まずはブルーとクリームの2トーンでペイントされた1台から見ていこう。こちらは後部に車椅子を格納できる車椅子移動車をベースとしたFAF-EVLER MOTO BASE。その名の通り、車体後部のスロープを使って車内に懐かしの「モトコンポ」が2台格納でき、クルマで出かけた旅先でツーリングを楽しむことができるというコンセプトとなっているのだ。
バイクを積載するギミックはかなり大がかりなモディファイを想像してしまうが、スロープもバイクを引き上げる電動ウインチも全て、車椅子移動車の機構をそのまま流用しているそうだ。まさにアイディアの勝利と言えるだろう。
車内の高い位置にフルフラットのベッドがあるのは、その下にモトコンポを格納しているため。バイクの脇にはヘルメットなどを格納するスペースも確保されており、バイクと一緒に旅をするのに最適な1台となっている。
木をふんだんに使い暖かみある雰囲気の車中泊仕様
もう1台、オレンジとクリームの2トーンカラーの車両は、FAF-EVELER WONDER BASEと名付けられた車両だ。こちらは車内で快適な車中泊ができるように工夫されている1台。ルーフには内側に木の格子を取り付けたキャンバストップを装着。側面にも各窓の内側に木製ルーバーを装着することで、車内には柔らかい日差しが適度に差し込むよう考えられている。とくに側面のルーバーは上下を逆にすることもできるので、車内に入る光を状況に応じて調整することが可能だ。
ラゲッジスペースは全面がフルフラットのベッドになっており、快適な車中泊が可能。ちなみにその下には荷物を収納するスペースがあり、アクティビティのギアやキャンプ道具などをたっぷり積むことができるのだ。