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トヨタ「フォーチュナー」を三菱「トライトン」が追う! 絶好調の青木拓磨はツキにも見放されてなかった

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TEXT: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)  PHOTO: 青山義明

ぬかるんだコースが各車を悩ませた

そして前日トップタイムをたたき出している108号車のTheerapong Pimpawat/Jumpol DOUNGTHIP組(NEXZTER REST CLUB (NXRC)/TOYOTA Hilux Revo/T1D/1時間7分25秒)が、1分半遅れて2番手につけ、総合13番手から12番手に順位をひとつ上げた。

3番手には、Takuma Aoki/Ittipon Simaraks/Songwut Danphiphattrankoon組の105号車が入り(TOYOTA GAZOO RACING INDONESIA/TOYOTA Fortuner/T1D/1時間7分25秒)さらに4番手にはチームメイトのTubagus Moerinsyahdi/Jatuporn Burakitpachai(#121 TOYOTA GAZOO RACING INDONESIA/TOYOTA Fortuner/T1D/1時間8分27秒)と、この日もTOYOTA GAZOO Racingインドネシアの2台は強かった。

走行後に青木拓磨は「今日も危なかったのですが、幸運に恵まれました」とハードな様子を語ってくれた。当初からこの日のコースは今回のAXCRで最大の泥濘セクションとなっていた。SSスタート直後には深い川渡があり、60kmあたりではぬかるんだコースが各車を悩ませるという情報が入っていた。

「コース自体は言われていたほどではなかったですね。こちらもコ・ドラの2名が気にしていたんですが、実際に走ってみると雨の影響もなく、基本的にはスピードコースでした。105号車は40kmを過ぎたあたりからエアコンが効かなくなり、窓を開ければ泥水が入ってきて、汗をかきまくりで走行していました。ゴールまで残り10kmというところで、路面にケラレ、側溝に落ちてしまいましたが、なんとかコースには戻れましたし、SS自体は順調でした。

PCでゴールしてサービスに向かう途中でリアの挙動がおかしいことに気が付きました。側溝で落ちた際にアライメントが狂ったのかなと思っていたのですが、サービスまで残り30kmのところで右リアタイヤがガタガタし始め……。リアのハブボルトの脱落が原因でした。急遽修復作業を行うのですが、すでにサービスは出てしまっていたためチームのメカニックの手を借りるわけにもいかず、乗員総出で、うしろから来たチームのトゥバグスたちにも手伝ってもらって修理を行いました。

そしてサービスに到着したのが、設定された1時間半というタイムぎりぎり2分前で、タイムオーバーにならずに済みました。ハブボルトの脱落がSSで発生しなくて、さらにタイムオーバーにもならず本当に幸運に恵まれてます。この調子で、最終日も無事に走り切りたいと思います」

と青木拓磨選手は語ってくれた。

トヨタ フォーチュナー

結果総合トップの青木拓磨組(11時間8分43秒)は変わらず。2位に121号車のトゥバグス・アディ・モレンシャディ組(11時間14分59秒)と、まだのTGRインドネシアのワントゥー体制は崩れていない。総合3位からTGRインドネシアを追いかける三菱トライトンの101号車 Chayapon Yotha/Peerapong Sombutwong組(#101 Team MITSUBISHI RALLIART/MITSUBISHI Triton/T1D)はこの日6番手(1時間9分18秒)とその差は17分(11時間25分46秒)とさらに広がる結果となった。残るは「SS6 Champasak(51.96km)」のみ。青木拓磨悲願のAXCR優勝まであと少しだ。

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