コンチネンタルGTの各世代の進化とは?
初代コンチネンタルGTのデザインの起源は1952年のRタイプコンチネンタルに遡る。フロントの低い位置から始まり、ボンネットとドアのショルダーラインに沿って、筋肉質なリアハンチに合流するベントレーの「パワーライン」が特徴的だ。丸目2灯ヘッドランプとメッシュグリルは、1920年代のル・マンで轟音を響かせたレーサーを彷彿とさせる。
2代目は初代のデザインを踏襲し、よりスポーティなデザインに進化した。デザインだけではなく前後のトルク配分もかつての50:50から40:60に変更され、よりスポーティなハンドリングを手に入れた。室内の小物入れを増やすなど実用性も向上したが、経済性・環境性能に配慮したV8モデルを導入したことが大きな話題となった。
3代目はプラットフォームを一新し、W12エンジンも一新され、デュアルクラッチのトランスミッション、3チャンバー・エアサスペンションや48V電動アクティブ・アンチロール・コントロールが導入され、さらにスポーティな走りに磨きがかかった。
大きなグリルに丸目4灯、サイドを走るパワーラインに、力強さの象徴であるリアのハウンチライン、そしてパッケージは初代からきっちりと受け継がれた。創始者W.Oベントレーの「良い車、速い車、クラス最高のクルマを作る」というポリシーはブレることなく、このコンチネンタルシリーズにも生き続け、3代目コンチネンタルGTは紛れもなく唯一無二なグランドツアラーへと昇華した。
AMWノミカタ
このコンチネンタルGTスピードの限定モデルは、イベント会場でアメリカ人コレクターに手渡された。しかしベントレーの特注部門であるマリナーではこのようなビスポークモデルを個人でもオーダーすることができる。電動化に大きく舵を切りつつあるベントレーだが、世界中のベントレーファンが今回のような歴史的モデルをオマージュした素敵なモデルをこれからも作り上げてくれることを楽しみにしている。