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トヨタ「タンドラ」2台体制で臨むも、まさかのトラブル! NASCARトラックシリーズ第17戦でHREは1台リタイアに

レギュラーシーズンは終了

アメリカで人気のカーレース「NASCAR(ナスカー)」の3大カテゴリー、「カップ」、「Xfinity(エクスフィニティ)」、「CRAFTSMAN Truck(トラック)」。そのうちのひとつであるトラックシリーズに長年参戦している「HATTORI RACING ENTERPRISES(HRE)」を率いるのが服部茂章氏だ。現役を引退後は、ナスカー界で唯一の日本人チームオーナーとして参戦を続けている。

今季初優勝を目指して参戦するも……

ナスカー・トラックシリーズは、2023年8月11日(金) にインディアナ州インディアナポリスにあるルーカスオイル・インディアナポリス・レースウェイ・パークで、シリーズ第17戦となる「TSport 200(200周/137マイル)」が開催となった。

HREは今季3度目となる2台体制を敷く。チーム在籍2年目で、フルシーズンエントリーとなる若手ドライバー、テイラー・アンクラム選手が#16 LiUNA! TOYOTA TUNDRAに乗車。これに加え、#61 AISIN TOYOTA TUNDRAにジェイク・ドリュー選手が搭乗する。

ドリュー選手は2022年ARCAシリーズのチャンピオンを獲得したトヨタの若手育成ドライバーで、先月のトラックシリーズ第13戦のナッシュビル戦でトラックシリーズデビューを果たし、そのデビュー戦で、トップ10に入る活躍を見せている。

決勝を前に練習走行が午後3時30分から行われ、さらに午後4時05分から予選セッションが行われた。練習走行ではレースコンディションでのハンドリング、そしてタイヤの摩耗の確認を行ったが、16号車のアンクラム選手はここでウォールへの激しい接触があり、予選までにマシンの修復が間に合わず、走行をキャンセル。バックアップカーに乗換えることとなる。ポールポジションを争う1周ずつのタイムアタック形式での公式予選に進んだ61号車は20番手のタイムを記録した。

今回のコースは、毎周ターン毎にブレーキングが必須となり、高度なドライビング技術が要求され、マシン同士が接触必至なテクニカルなショートオーバルである。60周ごとにチェッカーが出され、200周目に最終チェッカーが出される3ステージ制をとる。予選が終了し、決勝レースは午後9時にスタートとなった。

10列目アウト側から見事なスタートを切った61号車は、狭くてパスの難しいコースのトラフィックをかいくぐりながら走行を重ねていく。13周目には15番手、さらに59周目には11番手にポジションアップさせ、周回を重ねるたびに着実にポジションを上げていき、第1ステージを11位で終える。

第2ステージも、トップ15圏内にプレイオフ進出ドライバーがひしめく中、デビュー2戦目のドリュー選手はアグレッシブな走りを見せ、8番手まで順位を上げていたところでイエローコーションが出される。

ここでチームはペースカー先導のスロー走行中に燃料をセーブするように指示を無線で伝えたのだが、誤ってドリュー選手はイグニッションのスイッチをオフにしてしまい、マシンはその場にストップしてしまう。

チームはすぐにエンジンの再始動の指示を出すが、その間に24番手まで順位を落としてしまった。リスタート後はこれを挽回すべく61号車は力走を見せるも、レース終盤はイエローコーションが出ないクリーンなレースが最終ラップまで続き、最後の10周でポジションを落とした61号車は最終的には17位でフィニッシュした。

いっぽう16号車は、バックアップのマシンに切り替えて最後尾からのスタートとなり、スタートから順調にポジションを上げていく。しかし、15周目に発生したターン3でのアクシデントに巻き込まれマシンは大きなダメージを負ってしまう。チームはこれを修復してレースへの復帰を試みるも、マシンへのダメージが非常に大きく、リタイアという決断に至った。

トラックシリーズ次戦は、8月27日(日)にウイスコンシン州ミルウォーキーにあるミルウォーキー・マイルでシリーズ第18戦が開催される。

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