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2024年問題はメリットばかりではなかった! 大型トラックの最高速度引き上げはドライバーのためになるのか!?【Key’s note】

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TEXT: 木下隆之(KINOSHITA Takayuki)  PHOTO: 写真AC

海外ではトラックと乗用車がスムーズに走れる仕組みが整っている

そもそも2024年問題は、数々の問題があると指摘されています。あくまで一時的にですが、ドライバーの給料が減り、物理コストが高まります。すでに大手の運送会社からは、輸送賃を値上げいてしますよね。デフレ脱却だと考えれば納得もできますが、国民の財布には厳しいです。運べなくなることは作れなくなることでもありますので、生産にも悪影響を及ぼします。最高速度引き上げは、そのための特効薬とされているのです。検討会が立ち上がったばかりですが、近い将来に実施されるのでしょう。

僕は頻繁に高速道路を利用していますが、80km/hで走行するドライバーが交通の妨げになる経験を頻繁にしています。トラックには90km/hで作動する速度リミッターが組み込まれているため、それ以上速度を上げることができない。ですが、追い越し車線をゆるゆると走行する。トラックドライバーにも言い分はあるのでしょうが、100km/hの普通車と80km/hのトラックが混在することのデメリットは少なくありません。

たとえば交通システムが発達しているドイツのように、トラック車線があるのならばいいのでしょうが、日本では法規的にもマナー的にも成立していないのです。その意味だけで言うならば、トラックの100km/hは歓迎すべきことなのかもしれません。

それにしても、かねてから期待されていたトラックの最高速度引き上げに関して、安全性についてのコメントがないのが気になりますね。ドライバー不足という理由だけで最高速度が緩和されるのであれば、すでに緩和されていても不思議でありません。政府とはそういう体質なのでしょう。

ともあれ、2024年問題が緩和され、安全が確保されることを祈りたいものですね。

物流トラックのイメージ

※写真はすべてイメージです。

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  • 木下隆之(KINOSHITA Takayuki)
  • 木下隆之(KINOSHITA Takayuki)
  • 1960年5月5日生まれ。明治学院大学経済学部卒業。体育会自動車部主将。日本学生チャンピオン。出版社編集部勤務後にレーシングドライバー、シャーナリストに転身。日産、トヨタ、三菱のメーカー契約。全日本、欧州のレースでシリーズチャンピオンを獲得。スーパー耐久史上最多勝利数記録を更新中。伝統的なニュルブルクリンク24時間レースには日本人最多出場、最速タイム、最高位を保持。2018年はブランパンGTアジアシリーズに参戦。シリーズチャンピオン獲得。レクサスブランドアドバイザー。現在はトーヨータイヤのアンバサダーに就任。レース活動と並行して、積極的にマスコミへの出演、執筆活動をこなす。テレビ出演の他、自動車雑誌および一般男性誌に多数執筆。数誌に連載レギュラーページを持つ。日本カーオブザイヤー選考委員。日本モータージャーナリスト協会所属。日本ボートオブザイヤー選考委員。
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