エアコンも標準装備
コクピットのフィニッシュからも、ワイルドなレーシングプレジャーが強く感じられる。MCXtremaをより速く走らせるために特化した機能的なデザインは、独特な美を生み出すことに成功し、6点式ベルトとロールケージを備えたシングルシートには最高水準の安全性が確保されている。
フロントとセンターには5インチのセンターディスプレイを操作するスイッチがレイアウトされ、操作には最も素早く簡単にアクセスできる仕組みだ。シートは4点の固定式となり、したがってポジションはペダルボックスとステアリングで調節することになる。エアコンの標準装備もカスタマーには歓迎すべきところか。
ミッドに搭載されるエンジンは、MC20の副燃焼室構造を持つネットゥーノ・エンジンをベースとした、2992ccのV型6気筒ツインターボ。最高出力は740ps、最大トルクは730Nmと発表されており、これにパドルシフト付きの6速のシーケンシャル・ギアボックスを組み合わせる。
V6エンジンのドライサンプシステムやヒートエクスチェンジャーやコントロールユニット、吸排気システム、レーシングクラッチ、エグゾーストシステムなどは、すべてこのMCXtremaのために新開発されたもの。もちろんサスペンションもこのチューニングアップに対応して、前後のダブルウィッシュボーン・サスペンション、アジャスタブル・アンチロールバーのセッティング等が見直されている。ホイールはセンターロック方式となり、レーシングスリックとウエットタイヤが新車時には供給されるが、そのサイズなどの詳細は現在の段階では不明だ。
わずかに62名という数のカスタマーのために製作されるMCXtrema。それが将来貴重なコレクターズアイテムとなることは、間違いのないところだろう。