ヘネシーからヴェノムF5レボリューション ロードスターがデビュー
アメリカ・テキサス州に本社を構えるヘネシー・スペシャル・ビークルズ社は、過激なチューニングで多くのファンから支持を得ているメーカーだ。なかでも最近その動向がつねに大きな話題となっているのが、ハイパーカーの「ヴェノムF5」シリーズである。
過激なスペックで世界中から注目されるハイパーカー・メーカー
すでに同シリーズは、「F5クーペ」、「F5ロードスター」、「F5レボリューション」と進化を続け、それぞれがカスタマーを強く刺激し続けてきたが、そのコンセプトの方向性はF5レボリューションで大きく変わった。それまでストリート志向だったF5クーペやF5ロードスターと比較して、F5レボリューションは明らかにサーキットをターゲットとしたハイパーカーへと進化を遂げていたのである。言葉を変えるのならば、すでにヘネシーのハイパーカーは、サーキット以外ではそのパフォーマンスをフルに発揮できる場はなくなったともいえる。
サーキットにフォーカスした独自エアロデバイスを装着
2023年8月のモントレー・カー・ウィークの始まりを告げる、クエイル・ロッジを舞台としたモータースポーツ・ギャザリングに姿を現した「ヴェノムF5レボリューション ロードスター」も、クーペボディのF5レボリューションと同様に、サーキット走行により強くフォーカスしたハイパーカーだ。
ベースとされたのは、もちろんF5レボリューションであり、またF5ロードスターであるのは当然で、フロントやリアの専用スプリッターや大型のリアウイング、あるいはルーフ上にレイアウトされたハイマウント・センターエアスクープなど、独自のエアロデバイスが装着され、その姿はF5ロードスターよりもさらに戦闘的な雰囲気を醸し出すようになった。
6.6LのV8ツインターボは1842馬力に強化
ちなみにクーペとの大きな違いである着脱式のルーフは、その重量がわずかに8kg。パネルはアルカンターラで内張りされ、4本のクイックリリースボルトで固定。さらに超高速走行でも所定の位置を保つために高強度ラッチも装備されている。コクピットもレーシーで機能的なデザインだ。
ミッドシップされるエンジンは、ヘネシー独自の開発による6.6LのV型8気筒ツインターボ。最高出力は1842psとされるが、これはヴェノムF5のファーストモデルから25psの強化という結果になる。ヘネシーはこのヴェノムF5レボリューション ロードスターを12台製作する計画で、価格は300万ドル(邦貨換算約4億4000万円)から。すでにその12台はソールドアウトしているが、この中の5台は今回モータースポーツ・ギャザリングで披露されたベアカーボン仕様になるという。