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4000万円オーバーの「NSX」はIII型の北米仕様でした! 新車同然のコンディションと8200キロの低走行車でした

4000万円オーバーの「NSX」はIII型の北米仕様でした! 新車同然のコンディションと8200キロの低走行車でした

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TEXT: 塩見 誠(SHIOMI Makoto)  PHOTO: 2023 Courtesy of RM Sotheby's

18年間定期的にメンテナンスを行っている

ロングビーチブルーパールのボディカラーと、オニキスレザーインテリアの個体を購入したオーナーは、つねに最良の状態で保管を続けようと考えていた。保管場所は空調管理されたガレージでおこない、定期メンテナンスはペンシルバニア州エアマスにある、リーハイ・バレー・アキュラと、同じくペンシルバニア州レディングにある、ピアッツァ・アキュラで受けていた。もちろん新車時からこれまでのメンテナンス履歴はすべて残っているが、最新の履歴は2022年10月、NSX認定整備士が常駐しているピアッツァ・アキュラで受けたものとなっている。

そのときの作業は、タイミングベルトとウォーターポンプの交換やカムシール/クランクシールの交換、バッテリー交換、フルード交換などで、総額で4500ドル(約65万円)をかけている。ところがこの作業は、あくまで予防措置としておこなわれたもの。

じつはこの個体、これまでの実走行距離が5113マイル(約8200km)でしかないのだ。こういう低走行車の場合、タイミングベルトやドライブベルトといった、回っていてあたり前のパーツの劣化は、よく動かしているクルマよりも早くなってしまう。そこでいつ動かしてもトラブルが起きないよう購入から18年間、定期的にこういったパーツを新品へと交換し続けてきているのだ。

アキュラNSX-T

そうやって手間と費用をかけていることもあって、この日本でいうところのワンオーナー車の状態は、新車時の状態を保っている。当然オークションでのエスティメート(推定落札価格)も高額で、22万5000ドル〜27万5000ドル(約3280万円〜4000万円)となっていた。

そして8月20日に開催されたオークションでのハンマープライスは、29万1000ドル(約4240万円)と、エスティメートを超えてきた。新車価格にこれまでのメンテナンス費用や保管費用を加えても、もしかしたらお釣りがくるであろう価格だが、おそらく落札した人は、同じようにしっかりと保管を続けるつもりなのだろう。

個人的には、こういう個体を手に入れて、いま走りを楽しみながらメンテナンスもしっかりおこなっていく、という楽しみかたをしたいものだが、それに見合う試算や収入がない以上、夢でしかないというのが残念だ。

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  • 塩見 誠(SHIOMI Makoto)
  • 塩見 誠(SHIOMI Makoto)
  • 1965年生まれ。学生時代からオートバイとクルマに熱中し、自動車雑誌編集ののちフリーランスライターに。これまでAE86トレノ、CC72Vアルトワークス、E38AギャランVR-4RS、1980年式シロッコ、CD9Aランサー・エボリューション、プジョー306スタイルなど、クルマを乗り継ぐ。オートバイはCB250RS、RZ250、ZZ-R1100、T-MAXなどつねに複数台所有。現在の愛車はフタ桁ナンバーのアルファ ロメオ156V6とサーキット遊び用のNCP91ヴィッツRS・TRDターボM、JA45クロスカブ。
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