今後、初代プリウスに乗り続けられる可能性は?
なお、サービスキャンペーンへの対応が終了する理由はHVバッテリーの部品供給の継続が困難になったことと記されている。現時点で、今後も有償なら交換を受け付けてくれるか不明だが、望みは薄いだろう。
一部では「トヨタはユーザーを見放すのか」といった辛辣な意見もあるが、HVだからと切り捨てたわけではない。ガソリン車であっても製造から一定期間を過ぎれば部品の補給は打ち切られ、エンジンを制御するコンピュータや、それこそテールコンビネーションランプの部品供給が終われば、乗り続けることはできないのだ。
当たり前のように、数えきれないほど多くのハイブリッドカーが行き交う現在の路上。この今の世の中は、世界初の量産ハイブリッドカーである初代プリウスがなければ存在していない。約25年前に生まれたクルマの部品を供給し続け、それもサービスキャンペーンへの対応として無償でバッテリー交換を行ってくれたのは、トヨタのハイブリッドカーに対する、ただならぬ思いであると感じている。
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と、物分りのいいフリをしつつ、初代プリウスオーナーとしては困った問題だ。オブジェとして飾っておくか、それともガソリンエンジンに載せ替えるか……いや、初代プリウス用の性能のいいバッテリーと制御コンピュータが開発されて、交換したら燃費が倍になったりしたら素敵だなと。