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スバル「インプレッサ」を直6に換装してFR化する意味ある? 理由は本気のドリフトマシンに転生させるためでした

パッと見にはわからない直6搭載のインプレッサを発見

2023年8月13日(日)に千葉県の幕張メッセで開催された「A-MESSE TOKYO」は、国内トップクラスのカスタムカー、ショーカーが集まるイベントで2000台以上のカスタム車両が集まった。今回はエンジンスワップ&後輪駆動化でドリフトマシンに生まれ変わったスバル「インプレッサ」を紹介しよう。

ドリフトのためにインプレッサをFR化

オーナーのクロキさんはもともとドリフトを楽しんでいたそうだ。この2008年式のインプレッサWRX STIも購入時からドリフトをするべく、ドリフト用センターデフを組み込んでいざドリフトを楽しもうと思ったものの、なんと2日でエンジンブローしてしまった。そこで「こうなったら最初からFR化してしまえば良いのでは!」とドライブトレインの総入れ替えを敢行。

トヨタの1JZ-GT型直列6気筒2Lターボエンジンは、ワンオフで製作したベルハウジングを介して日産Z33用の6速トランスミッションに合体。S1シーケンシャルシフターを装着することで、変速はシーケンシャル独特のIパターン(手前に引くとシフトアップ、押すとシフトダウン)となっている。

ドリフト走行に特化した独特のコクピット

車内にはロールケージが張り巡らされており、かなりスパルタンだ。フロントシートはBRIDEで、運転席にフルバケット、助手席にセミバケットをチョイスしている。ちなみにコクピットまわりもドリフト向けにモディファイされており、先ほど紹介したシーケンシャルシフターの横にはドリフト用のハンドブレーキレバーを設置。そのためサイドブレーキは左ハンドル仕様のコンソールを使って助手席側に移設している。

一般的な車両しか知らない人は、操作にかなり戸惑うはずだ。ごちゃごちゃした印象だが、これら全ての配置や工夫はクロキさんがドリフトする際に操作しやすいように配慮されているのだ。

ワイドフェンダーを装着した独特のスタンスで異彩を放つ

外装に関してはFENDERIST製のワイドボディキットを使用して左右50mmトレッドを拡幅。フロントのインナーフェンダーはステンレスで製作したものを装着している。そのほかリアのテールランプはオールレッド化したうえで、バックランプはBRZ純正を流用してバンパー下部にリロケート。イベント会場では外してあったため見えないが、インタークーラーをフロントバンパー内に移設したため、ノンターボ用のボンネットをあえてチョイスするなど、細かな部分にもこだわっている。

ホイールは超軽量なRAYSのTE37VSLで、前後とも18×12J-33という極太サイズを装着している。ちなみにリアホイールからは通常のブレーキキャリパーに加えてハンドブレーキ用のキャリパーも装着されているのが見える。クロキさんがドリフトのための本気仕様として仕立てつつ随所にセンスの光るカスタムを施したインプレッサWRX STI。車両全体から滲み出るオーラの理由がおわかりいただけただろうか。

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