FUELFESTで人気者だったドミニクのコスプレ(?)
2023年8月11日に富士スピードウェイで行われた「FUELFEST JAPAN TOKYO」には2000台を超える多彩なカスタムカーたちが一堂に会した。映画『ワイルド・スピード』シリーズと縁の深いこのイベントではアメリカンなカスタマイズがされた車両も多かったが、今回紹介するマツダFD3S「RX-7」は、クルマ以上にオーナーがワイスピ風にカスタムされた雰囲気となっていた。
クルマ好きの父の影響で幼少時からFDに憧れを抱く
われわれ取材陣がパドックを歩いていた時、道行く人たちから続々と写真を撮られている人がいた。それが今回紹介する“ドムニク・トレッド”(ペンネーム)さんだ。ドムニクさんは『ワイルド・スピード』シリーズの主人公のひとりであるドミニク・トレッドの自作お面を装着し、ドミニクを意識した服装でマイカーであるFDの前に立ち、通りすがる人たちに手を振り写真撮影に応じていた。一緒に来た友人もドミニクのパートナーであるレティのお面を被り同じように対応していた。
そんなドムニクさんのFDは中期型と呼ばれる1996年からの4型。もともと父の友人が持っていた車両を手放すということで、個人売買で譲ってもらった車両だそうだ。父がクルマ好きで「ワンダーシビック」や「アルトワークス」に乗っていて、自身もクルマ好きになったとのこと。ちなみに現在父は「カプチーノ」に乗っているそうで、小さくて軽量なクルマがお好きなようだ。
ドムニクさんは保育園のときから『頭文字D』での活躍、そして『ワイルド・スピード』のドミニク・トレッドの劇中での最初の愛車ということでFDに憧れていたそうなのだが、学生時代はトヨタ「86」を購入してサーキットなどを楽しんでいたという。しかし、FDへの憧れが捨てきれず探していたところ、父経由でこの個体を発見し、購入へと至ったわけだ。
現在は学生時代から所有してきた86とFDの2台持ちとのことで、20代半ばでスポーツカー2台持ちとは素晴らしい。決してラクではないそうだが、この2台が仕事を頑張る糧になっているのだろう。
レストア中心でモディファイ、いつかはRE雨宮パーツを
基本的にはノーマルで乗られていた個体だったようで、ドムニクさんも現状あまり大幅なカスタムやチューニングなどはしていないとのこと。変更点としてはサスペンションとマフラー、ホワイトを取り入れた内装などだ。サンアイワークス製のフロントバンパーは購入当初から装着されていたもので、これはこれで気に入っているものの、将来的には以前から憧れていたRE雨宮のエアロパーツを装着したいと語っていた。
自身のマイカーになってからは基本的にレストア中心にモディファイしてきたそうで、ブレーキのオーバーホールやゴムホース類の交換などを行った。現状不具合はなく、今回のイベントも大阪から富士スピードウェイまで自走してきたそうだ。さまざまなイベントに自走で行って楽しむのがFDとのライフワークとなっているとのこと。
「イベントの出先や街中などでFDに乗っていると話しかけられたり写真を撮られたりすることが多いですが、ファンが多いクルマであることを実感できて嬉しいですね」
と語ってくれた。その気持ちがあるから、ドミニクのコスプレをしてマイカーの前に立っていたのかもしれない。
サーキットを楽しみながら長く乗っていきたい
ドムニクさんは86ではサーキット走行などを楽しんでいたそうだが、このFDでも同じようにサーキットを楽しみたいとのこと。現状FDでのサーキット走行は1回のみだそうだが、サーキット走行で壊さないようなモディファイを行い、サーキット走行の頻度を増やしていくのが今後の目標だそうだ。
将来的にはエンジンオーバーホールも行いたいと語っていたが、その目標からして、長くFDとカーライフを過ごしていく将来を思い描いているのを感じ取ることができた。これからも大切に、そしてスポーツカーらしくFDと時間をともにしてくれることだろう。