ゴニョン(仮称)の故障の原因はオイルシールの破損だった
……えっ? 肝心のゴニョン(仮称)はどうなったのか、って? 新名神高速道路上で盛大にオイルを吹きまくってドナドナされていってから、もちろんスペシャリストの手できっちり修理/整備をしてもらってる。ちょうど僕が595モメントに乗ってあちこち走っていた頃のことだ。オイルをぶちまけた直接の原因もわかった。オイルシールの破損、である。ただ問題は、何がどうなって新品のオイルシールが壊れたのかいまでこそ“おそらく”のレベルで特定はできてるけど、当時はまったくわかってなかったことだ。
そしてある日、深津さんから恐ろしい動画が送られてきた。修理/整備に入る前、どういう現象がどんな具合に起きてるのかを調べるために、スペシャリストが撮ってくれたものだ。
オッ……オイルがっ! せっ……盛大に、縦横無尽に飛び散ってる! それも結構な勢いで……。こんな動画は初めて見た。あのとき、ゴニョン(仮称)のエンジンルームの中では、こんなことが巻き起こっていたのだ。
ふっ……と思った。ゴニョン(仮称)って、何だか「ゴニョゴニョ」と不平不満を言ってるみたいであんまりよろしくないんじゃないか? と。そしてちょうど思いついたのは、ナンバープレート「524=ゴブジ(御無事)」という語呂合わせ。いったいなぜ最初からそれが思い浮かばなかったのか……。そういうわけで、その日からこのターコイズブルーのチンクエチェントは「ゴブジ号」と呼ばれることになった。
修理/整備が終わって帰ってきてからは、どうか常にゴブジでありますように……。
■協力:チンクエチェント博物館
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