ロータリーエンジンは12Aから13Bに変更
インテリアについては初代同様の2+2を継承。あえてデジタルメーターは採用せず、眼前には集中多連アナログメーター(中央のタコメーターは112mm、スピードメーターは93mm)が置かれ、シフトノブの支点はそれまでより30mm後方に移動。インパネとドアトリムを連続したデザインとするなど、先進性を感じるものに。装備ではアウタースライディング方式のサンルーフが採用された。
ロータリーエンジンは、それまでの12Aから13Bに変更。さらにツインスクロールターボ、空冷式ダイレクトインタークーラーなどが採用され、最高出力185ps、最大トルク25.0kgmの性能を発揮させた。カタログでは見開きを使ったエンジンの切り抜き写真が載せられているほか、もう1見開きを使ってターボチャージャーユニットをはじめ、ロータリーエンジンの心臓部であるローター、ハウジングのほかアペックスシールなどのパーツも写真で紹介されている。
サスペンションはフロント側にストラット、リアには新たに4WSの機能を持たせたトーコントロールハブ付きのマルチリンク式が採用されている。4WSはコーナリングの切り始めでトーアウトの逆位相操舵によりシャープな回頭性を発揮、さらにコーナリング途中で横Gが0.4G近くになると、今度はトーイン(同位相操舵)とし、クルマの安定性を確保するという考え方だった。
サスペンションではさらに、電子制御可変ダンパーを使ったA.A.S.(オートアジャスティングサスペンション)を設定。ブレーキは前輪に対向4ピストンアルミ製キャリパーを採用した、4輪ベンチレーテッドディスクブレーキが標準装着された。
またFC型サバンナRX-7というと、「アンフィニ」の存在も忘れるわけにはいかない。2シーター化、アルミ製ボンネット、特性ダンパー、BBS鍛造アルミホイール(スペアのテンパータイヤもアルミホイール化)など、標準車を上回る仕様が魅力のモデルだった。特別仕様車として最初に登場したのが1986年8月だ。
筆者の手元には何かのタイミングで歴代アンフィニのニュースリリースをまとめて取り寄せたらしいのだが、なにしろファクシミリの感熱紙が経年変化で印字がかすれた状態。しかし何とか読み取る限り、1986年以降、1987年、1988年、1989年、1990年、1991年と、アンフィニは毎年リリースされていたことがわかる。
それともう1台、1987年8月に登場のカブリオレも懐かしいモデル。ロータリーエンジン生誕20周年を記念したモデルで、のちに登場するユーノス・ロードスターのソフトトップが手動だったのに対して電動ソフトトップを備え上級感も味わえる、魅力にあふれたモデルだった。