立てばレースクイーン、座れば会社員、走る姿はラリースト!
2023年9月3日にアネスト岩田ターンパイク箱根で開催された「OZ Fan Meeting 2023」。OZホイールを装着したオーナーたちが集まったこのイベントでは、実戦を現役で戦うラリーマシンも展示されていた。ラリー仕様のトヨタ「ヤリス」の横にレーシングスーツ姿の美しい女性を発見。聞けば普段は会社員、週末はレースクイーンをしていて、今年からラリーに挑戦しているという。そんな三刀流の赤城ありささんに話を聞いてみた。
オーディションでのアピールがキッカケに
平日は会社員をしながら、スーパー耐久やD1GPなどでレースクイーンとして活動している赤城ありささん。そんな彼女がラリー競技に挑戦することになったのは、CUSCO RACINGのマスコットガール「高崎くす子ちゃん」のメンバーオーディションを受けたのがキッカケだ。
「もともとクルマが大好きで、オーディションのときに『いつかモータースポーツ競技にも出場したいです!』ってアピールしたんです。そしたら、くす子ちゃんとして活動しながら、『CUSCO Junior Rally Team』でラリーに挑戦してみる? とお誘いいただいたんです。とても嬉しい話でしたし、『ぜひ!』と答えさせていただきました」
こうして、ありささんは「くす子ちゃん」の正式メンバー入りと同時に、ラリー競技への挑戦がスタートした。
デビュー戦はオール女性チームでラリチャレ第5選 伊香保に挑戦
スケジュールの合間を縫ってライセンスを取得し、コドライバーが読み上げるペースノートの意味を覚えて赤城ありささんが挑んだデビュー戦は、2023年7月1日~2日に開催されたTOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジ2023の第5戦 渋川 伊香保だ。監督兼コドライバーは元SKE48のメンバーで、ラリージャパンのPR活動でも活躍している、実戦の競技経験も豊富な梅本まどかさん。また、メカニックはSUPER GTなどでレースクイーンを務める荏崎ろあさんという、オール女性チームでの挑戦となった。
こうして挑んだデビュー戦では無事完走。ありささんは面白かったと振り返ると同時に、ラリーというモータースポーツの奥深さを改めて実感したそうだ。
「サーキットと異なり、エスケープゾーンの無い公道を走るのでワンミスが命取りになることもあります。そのような状況の中でステアリングを握ることで、改めてコドライバーの命の重さを実感しましたね。また、サービスパークでは荏崎ろあさんをはじめ、メカニックの方々が迅速に作業をしている光景が印象的でしたし、競技中のオフィシャルの方々の動きも記憶に残っています。なんというかラリーはそれぞれの箇所で、それぞれの役割の人たちが主役になる競技だなと感じました」