中古車を買うのは怖い!?
中古車業界が揺れている。というか、これまでも距離計の改ざんとか修復歴のゴマカシなどをおこなっていた悪徳業者が摘発されることは数多くあったのだが、今回は全国展開している大手の買取販売店が、どうも損害保険会社とグルになってやってたらしいことから、これまでとはレベルが違うヤバさとなっている。第1回として中古車をどこで買えばいいのか、それぞれのメリットやデメリットを挙げていこう。
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なにを重視するか
そんなことがあると、あまりクルマに詳しくない人は「中古車を買うのは怖い」と思ってしまうかもしれない。しかし、きちんと選ぶことさえできれば、中古車というのはお得なクルマの買い方である。だが、この「きちんと選ぶ」ことが難しい。クルマの状態を見極めるには、停車中に動かせるものはすべて動かしてその動作状況を調べ、さらには試乗をしてエンジンや駆動系、サスペンションなどの動きや異音をチェックし、もしあれば整備記録簿を隅から隅まで見て、それまでにどんな整備をおこなってきたのかを確認する必要がある。ところが、車検が切れているから公道では走行できないとか、整備記録簿がない、なんていう中古車は当たり前にある。
そこで重視したいのが、「どこで売っているのか」ということだ。中古車はいろいろなところで販売されている。中古車屋とひとことでいっても、正規ディーラーの中古車部門もあれば、街の中古車屋もあるし、ネットオークションや個人売買でも中古車を買うことができる。さらには中古車販売業者向けオークションで代行購入してくれる業者も存在している。では、中古車をどこで買えばいいのか、それぞれのメリットやデメリットを紹介する。
01:正規ディーラー
自動車メーカーの新車を販売しているディーラーには、かならず中古車販売部門がある。お客さんがクルマを買い替えたときの下取り車をメインに販売しているのがここ。正規ディーラーが扱っているクルマなので、整備状況や状態はよく、保証もついているため安心して買うことができる。
この安心感というのが最大のメリットだ。ただし、価格は高め。過走行車や修復歴があるクルマは扱わない、ということが多いので、なるべく安く買いたいという人にとっては選択肢に入りにくい。
02:中古車専門店
街道沿いなどにある中古車を専門に扱っている自動車販売店。買い取りもおこなっている。多くは中古車販売業専門オークションでクルマを仕入れ、整備・販売している。お店によって保証期間が違ったりするし、中には保証なしだが安いクルマもあるなど、宝探しのように欲しいクルマを探せる楽しみもある。お店によっては、予算と希望車種を伝えておくと、探してきてくれるところもある。
こういったお店の多くは、中古車情報サイトに登録をしているので、検索すれば目当ての中古車を見つけやすいが、クルマの状態は個体によって幅があるため、現車を確認せずに購入するのは危険だ。車両価格だけではなく、登録費用や整備費用などが別に必要となることも多いので、総支払額を確認することも忘れてはいけない。