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車名の「A110」「X1/9」「XYVYX」は何と呼ぶ? 今日から使える車名の読み方をお教えします

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: Groupe Renault/Stellantis N.V./AMW編集部

呼び方が分かれば「ツウっぽく」見られる!

自衛隊では、午後8時30分のことを「フタマルサンマル」と特殊ないい方をするが、クルマの名前=車名もいろいろな呼び方があり、わかりづらいクルマもいくつか存在する。今回は今日から使える通な呼び方を軽くおさらいしよう。

英語読みと日本語読みがメーカーによって違う

先の自衛隊の時間の呼び方ではないが、迷うのはだいたい数字の読み方。まず車名に数字を使うことが多いフランス車から欧州車をメインにして紹介していこう。

アルピーヌ

本格的なミッドシップスポーツで、レーシングドライバーからもそのハンドリング性能が高く評価されているアルピーヌの「A110」。「えーひゃくじゅう」ではなく、「エー・ワンテン」もしくは「エー・イチイチマル」と呼ぶ人も珍しくない。

ルノー

アルピーヌの親会社、ルノーも1980年代までは数字を車名に使っていたが、ルノーの各車はフランス語風に呼ぶのがメジャーだ。例えば、「3」=トロワ、「4」=キャトル、「5」=サンク、「21」=ヴァンティアン、「25」=ヴァンサンクといったところ。今は「メガーヌ」や「ルーテシア」、「カングー」など車名が与えられている。

プジョー

同じフランス車でもプジョーの数字の車名は、206=「ニーマルロク」、208=「ニーマルハチ」、308=「サンマルハチ」、1007=「イチマルマルナナ」、2008=「ニーマルマルハチ」と日本式に読むのが定番だ。

シトロエン

シトロエンは2CVを「ドゥ シュヴォ」と呼ぶが、他の車種においてはC4(シーフォー)、C5(シーファイブ)、C6(シーシックス)は英語読みが普通となっている。

フェラーリ

フェラーリも数字系が多いが、F355なら「エフ サンゴーゴ」、F430は「エフ ヨンサンマル」と数字は日本式で呼ぶ人が多い。例外的にF40などは「エフヨンジュウ」ではなく「エフ フォーティー」と呼ばれている。

フィアット

フィアット500は「チンクエチェント」とイタリア語で呼ばれる。1973年に登場したX1/9は「エックスキュウブンノイチ」と言いがちだが「エックス ワンナイン」と英語読みが普通だ。

メルセデス

フェラーリの2桁車名は英語読みだが、メルセデスはA45=「エー ヨンゴー」、C180=「シー イチハチマル」といった感じで日本語読みで通っている。

BMW

BMWも318=「サンイチハチ」、523=「ゴーニーサン」などと日本語読みが基本だ。ただし頭にアルファベットがつくと「ゼットフォー(Z4)」といった呼び方に変わる。M2やM3、M5などは「エムツー」「エムスリー」「エムファイブ」とも呼ぶが、BMWフリークでは「エムに」「エムさん」「エムご」などと呼ばれる。ちなみに2002は「ニーマルマルニ」だが、通常「マルニ」と呼ぶことのほうが多い。

BMW M2

ポルシェ

ポルシェは911のことを「ナインイレブン」と呼ぶ人もいるかも知れないが、日本では「キュウイチイチ」で定着している。ほかにも356、924、968、718などは日本語読みで呼ばれることが多い。

アウディ

ではアウディはどうだろうか? AやQから始まるシリーズ英語読みが一般的だ。例えば「エーワン(A1)」「エーファイブ(A5)」「キューツー(Q2)」「キューセブン(Q7)」などといった感じだ。

ホンダ

日本初のDOHCエンジンを搭載したT360は「ティーサンビャクロジュウ」だが、2015年に登場したS660は「エスロクロクマル」が正式な呼び方となる。またS2000は「エスニセン」で通っている。

番外編:数字以外で読みづらいクルマ

数字以外で難解な車名というと、1980年代の三菱ミラージュ「XYVYX」。「ザイビクス」と読む。響きから命名されただけで、意味はない。「XYZ=後がない」の方がセンスが……。そのほか、トヨタはアイシスのことをISISと書くがイスイスではない。さらにスズキのXBEE(クロスビー)も「エックスビー」ではない。

人名もそうだけど、名前は凝りすぎても不便だと思う。単なる記号でもつまらないし、車名って難しいけど大切だ。

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  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
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