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【世界No.2ブランドのフラッグシップ】ベントレー「ベンテイガEWB」は「ウェルビーイング」な存在のラグジュアリーカーでした【東京・京都往復試乗】

【世界No.2ブランドのフラッグシップ】ベントレー「ベンテイガEWB」は「ウェルビーイング」な存在のラグジュアリーカーでした【東京・京都往復試乗】

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TEXT: 西川 淳(NISHIKAWA Jun)  PHOTO: タナカヒデヒロ/Bentley Motors

スペックの存在を超えた高級車のあり方

ベントレーといえばW12エンジンが伝家の宝刀だった。けれども既に生産が終わっている。ベンテイガEWBはミュルザンヌに代わる事実上のフラッグシップモデル(特に最近発表されたマリナーがそうだ)となったわけだが、V8エンジンを積んでいる(そういえばミュルザンヌもV8だった。伝統的な6.75リッターだったけれど)。

それでも今、ベストなベントレーだと思う理由は、エンジンの存在を超えた高級車のあり方をこのブランドも見つけたと思えたからだった。内燃機関の仕様やスペックを超越することもまた、この手の超高級ブランドの目指すところで、ベントレーもまた(ロールス・ロイスに次いでだけれども)、それを達成しようとしている。

とにかく、エンジンが必要以上にでしゃばらず、かといって存在を全て消し去っているわけでもない。街中や高速クルージング中では圧倒的に静かに振る舞う。このV8ってこんなに滑らかで静かだったっけ? と不思議に思ったほどだ。それでいてスポーツモードにして右足を目一杯踏み込んでの加速フィールは獰猛(どうもう)だ。2.5トンオーバーの巨体をなんなく引っ張っていく。

ベントレー「ベンテイガEWB」

一度フル加速を試した後はもう得心して、5日間ほど乗っていたけれども、ドライブモードはずっとB(=おまかせ)だった。落ち着いて乗っていられる。誰かを出し抜きたいとも思わないし、そういう感覚が下品だと思えてくるのだ。走行車線をゆっくりクルージングすることが気持ちいい。軽自動車に抜かれようが、大型トラックに妨げられようが、別になんとも思わない。とってもウェルビーイングじゃないか!(瑣末なことだけど)。

フラッグシップの貫禄は、10分もドライブすれば納得できる。特に最近のベントレーモデルオーナーであれば、それに気づくだろう。乗り心地に奥深さがあり、エアの粒子が一層細かくなったかのような心地よさを感じる。前述したように静けさは増し、振動はない。前輪の動きはドライバーの意思に忠実なうえ、4WS(四輪操舵)のおかげでとても操りやすいと感じる。

4WSシステムの素晴らしい制御は小回りだけでなく高速安定性にも大いに寄与する。結果、どの速度域においてもクルマのサイズをほとんど意識することがない。5.3mを超える全長のロングホイールベース車(+180mmの3175mm)であるにもかかわらず!

京都までのドライブは如是、圧倒的なラクさであった。肉体的にはもちろん、精神的な負担も少ない。間違いなくこれまでで5本の指に入るグランツアラーだ。そのほかといえばやっぱりロールス・ロイスだったりするのだけれど。

最後に。ボディカラーもウェルビーイングには重要だ。どうか流行りや人気に左右されず、自分の好きな色をまとっていただきたい。今回の試乗車のボディカラーは大好物のローズゴールドで、オーダーするにはなかなか勇気のいる色だけれど、借り物とはいえドライブしている間、否、ガレージに収まっている様子を見ていてもとても幸せに思えたのだった。

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