サイトアイコン AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

シトロエン「C5エアクロス」で2名車中泊できる!? 原色大好き熟年夫婦は「フィアット500」との2台体制でした

郡山から高山のイベント会場まで片道550km近いルートだったそうで、道の駅で車中泊の1泊を挟んだという

やっぱりシトロエンオーナーは個性派ぞろい?

シトロエン乗りって、やはり変わった人が多いのか? そんな都市伝説を検証するために2023年9月17日(日)、飛騨・高山で行われた「シトロエニスト ランデブー オーナーズ フェスティバル2023」で、オーナーたちの生態に迫ってみる迫真ルポ第1回。イベント当日の朝、高山市内から会場まで、筆者の目の前を走って峠を登っていた郡山ナンバーの「C5エアクロス」は、派手めのオレンジレッド色ボディだった。早速、車内にいたオーナーの宇内義尊さん・沙也香さん夫妻に話をうかがってみた。

初めてのシトロエン車は派手めのオレンジレッド色

かなり目立つボディカラーで、あまりC5エアクロス乗る方でも選んだ方、少ないと思うんですけど。

夫「そうですね、ルージュ ヴォルケイノ(火山のレッド)っていうんですけど、わりとC5エアクロスって落ち着いた色が主流みたいで」

やっぱり、人とカブらないことを目指して選んだ感じで、今日はお仲間がいるかな? ってところですか。

夫「ええ、ふたりとも基本的に派手好きなんです。ウチの近所では滅多に見かけないよね、(奥様の方を向きながら)C5エアクロス自体。3台ぐらい?」

妻「むしろ(C5エアクロスと)すれ違うと嬉しくてテンション上がっちゃいます。あ、あっちから同じ色(のC5エアクロスが会場に)、入って来た。だから今日は来る道すがら、今回のイベントってどんなだろう、楽しみだね~なんて話しながら来ました」

ではC5エアクロス、そもそもシトロエンを選んだ理由は? 初シトロエンですか?

夫「ええ、初めてのシトロエンで、前の車はトヨタ ウィッシュだったんですけど、大学生の息子に取られちゃって」

え? まさか、そんな大きなお子さんがいるように見えませんでした。ホントに30代後半ぐらいかと。

夫「あはは、ありがとうございます。こう見えて50代です。シトロエンはフォルムが気に入ったもので。でも最初に調べていた時はC3を見ていて、キャンプにも行くし遠出もよくするので、ちょっと小さいかなと。それでC3エアクロスで考え直していたら……」

妻「C5エアクロスの方が似合ってるよ、行っちゃえ! って私が背中を押したんです」

夫「そうそう、いざ買ってみたら、ぼくより妻の方がしょっちゅう走らせています(苦笑)。郡山からここまでの運転も、ほとんど妻任せで」

遠出のし甲斐があって奥様の方が積極的にドライブ

おお、それは素晴らしいエピソード。運転がお好きなんですね、奥様。C5エアクロスはそれなりに大きなサイズ感ですけど、クルマが以前より大きくなったことは苦にならなかったですか?

妻「いいえ、まったく。立体駐車場には入りませんけど、別に困ることでもないですしね。そもそもシートが快適ですし、キビキビした走りもできて、ヒョイヒョイという感覚もあって、ACCも便利で遠出のし甲斐があります。福島県ってシトロエンのディーラーが無いから隣の県まで出かけるんですけど、そんな滅多に点検整備があるわけじゃないし、旅行するいい理由にもなるんです(笑)」

ポジティブですね! そういえば、もしかしてC5エアクロス、セカンドカーですか?

(ふたり顔を見合わせて)「いや、どっちがファーストか分からないけど、フィアット500も持っているんです」

妻「そっちはミントグリーンで。でも最近、近所のスーパーに行くにもシトロエンばかり」

ご自宅の前に、オレンジレッドとミントグリーンの2台が並んでいるということですか? すごいコントラストですね。近所からどんな風に見えることやら……。もしかして、ご自宅のインテリアもすごいカラフルですか?

妻「家の中は、むしろ地味ですよ。ふたりとも単純に原色好きなんですよね。ちょっとウチの夫婦、サイコパス気味なので、こういう風だったらいいな~とか思っていると、そう実現しちゃうことがままあるんです(笑)」

さりげないカラーコーデも楽しむ

旦那さんのランニングシューズと短パンとワンポイントロゴT、奥様のゆるフワのロングスカートも、オレンジ&レッドで車のボディカラーと見事に統一されていて、シンプルでスポーティなコーディネイトなのにとてもシック。どんな風に打ち合わせて、このコーデにされたんですか?

妻「いや、事前にこうしよっか、みたいな話はふたりでは何もなかったです」

夫「ええ、起きて着替えたら、ふたりともこうだったというだけで」

イベント当日に、自然にボディカラーと合わせ気味のオレンジ&レッドのアイテムを採り入れてしまう夫婦。そんなノンシャランとこなれたお洒落が、即興でできてしまうなんて。

夫「あぁでも、準備めいたことといえば、妻がマニキュアをしていますね」

たしかに、奥様の左手の小指の側からBBR、つまりブルー/ブラン/ルージュのトリコロールが。よく見たらダッシュボードにも、リストバンドが3色旗に置かれている。

夫「このリストバンドは、家を出る時に、自分は何もフランスっぽいこと用意していないなと思い、タンスから急いで出してきて。たまたま3色あったんで」

またまた~、リストバンドって、そんな何色も持っているものですか?

夫「そこが原色好きなもので…」

妻「それがサイコパスっぽいというか、言わずとも言外に漂わせておけば、全部が思う方向に向いていくってことなんです……」

ふたりで車中泊してイベントに参加

話を戻して、ところで2020年式ということは、1回目の車検を終えたところですか? フェイスリフトした後期型もチラホラ見ますけど、新しいフロントフェイスはどう思われますか?

夫「ちょうど車検を通したところです。気に入ってますから、動いてくれる限り、ずっと乗り続けますよ。後期型の顔は、二枚目ですよね」

妻「ええ、私が運転しやすくて気に入っていますから。二枚目顔ももちろんいいですけど、可愛さでいったらこっちだよね、と思っています」

ふたりにお似合いでハマっているうえに、とても愛され車であるがわかる。ちなみに郡山からは片道550km近いルートだったそうで、道の駅で車中泊の1泊を挟んだのだとか。C5エアクロスの車内って、ふたりで寝られるほど余裕があるんですか?

夫「妻がジャストサイズでピキピキにキメるの好きなもので、室内長を測って、ネット通販でちょうどいいサイズのアウトドア用のシートマットを見つけてきたんですよ。それを2枚並べたら、ふたり横になれます」

たしかに、天地が薄いシートマットだから、室内で旦那さんが帽子をかぶったままあぐらをかいても、まったく圧迫感ナシ。寝袋や毛布などキャンプ道具は最低限、持ち歩いているそうだが、熟年夫婦のミニマム・キャンプキットなので、BBQセットのようなかさ張るものは積んでいないそうだ。

妻「子どもが小さかった頃はBBQもしましたけど、今は火をおこす系のアイテムは焚火シートぐらい」

夫「今日はもう運転おつかれさまって時に、車中泊の愉しみはこれですよ」

そういって旦那さんが大型保冷バッグから取り出して見せてくれたのは、ブラックニッカ・クリアのボトル。いかにもフランス車オーナーらしく、テロワール全開のワインじゃなくて、翌日に残りにくいハイボール派というところが、とても実利派のシトロエン・オーナーっぽいなぁと、感心させられたのだった。

つまりオレンジレッドの目立つC5エアクロスに乗る熟年夫婦は、昼間はシンプル・シックで大胆に装いつつ、夜は車内でしっとりチルアウトする、高効率エピキュリアン(享楽主義者)だったのだ。

モバイルバージョンを終了