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ミツオカ「ビュート」が「マーチ」から「ヤリス」ベースになって新登場!「ビュートストーリー」のこだわりのマスクに注目です

しっかりビュートらしいフロントフェイス。ボディサイズは全長4090mm、全幅1695mm、全高1500mm (4WD/E-Four:1515mm)

品質が大きく向上しこの先も愛される1台に

すでにデザインが発表され、予約受付も開始されていたミツオカ「ビュート」の次世代モデルとなる「Viewt story(ビュート ストーリー)」が、正式に2023年9月21日に発表され、翌22日より受付がスタートした。実車を検分した筆者がその仕上がりをレポートする。

新型モデルはトヨタ「ヤリス」がベース

光岡自動車が手がけるミツオカ・ブランドの中でも、ロングセラーを記録している「ビュート」は、ジャガー「マークII」をモチーフにしたコンパクトカーとして、1993年に登場。2023年1月20日に生誕30周年を迎えている。

ベース車両は日産「マーチ」を使用。この30年の間に、モデルチェンジを繰り返すベース車両(K11型からK13型まで)に合わせ、ビュートもモデルチェンジを果たし、3代にわたってビュートらしさを維持したまま、多くのファンに受け入れられてきた。1台1台ほぼ手作りともいえる形態で世に送り出された車両としては、異例の1万3500台という総販売台数には驚くしかない。

そんな人気モデルであるビュートだが、ベース車両となる日産マーチの国内販売終了に伴い、モデル継続も危ぶまれたが、この2月には4代目モデルの販売が発表された。事前に公表された写真から、ベースモデルはトヨタ「ヤリス」であることはわかっていたが、正式なお披露目はそこから半年以上の時間を要することとなった。

スチール製ボンネットの採用

そして登場した4代目は「ビュート」ではなく「ビュートストーリー」という名称となり、9月22日に発売開始となった。その丸型ヘッドライトやハート型のグリルなど既存のビュートのデザインは継承しているものの、きちんと進化も果たしている。

まず、大きな進化といえるのが、これまでの30年の歴史の中で、初めてとなるスチール製のボンネットの採用である。これまではボンネットを開けるとレーシングカーのような、心もとない感じもあった。しかし、これがしっかりした鉄板となったことで、しっかりしたイメージを持つことができる。そして精度の向上によりそれぞれのパーツの細かな合わせの工程が大幅に減少し、製造上の工期短縮などにもつながるという点でもメリットとなるようだ。

さらにリアまわりは射出成形による樹脂パーツの外装となった。これは、ミツオカ唯一のSUVモデルとなる「バディ(Buddy)」でもABSPPといった樹脂パーツの採用が進んでいることもわかる通り、こちらについても品質の向上や製造期間の短縮化など利点が大きいことにつながっていく。

とは言うものの、これまでのFRPによるパーツも継続して採用している。それがフロントまわり。フロントフェイスは、これまで通りFPR一体成形で製作されるのだが、それはクルマを印象付ける重要な「顔」に継ぎ目を持つようなパーツは使いたくない、という思いが込められているのだ。

品質も大きく向上させながら、ビュートが大事にしていたところはしっかり残している、ということだ。ただ、ビュートは4ドアセダンがメインだったが、このモデルでは5ドアハッチバックモデルのみに統一。

ビュートストーリーは、ヤリスをベースとしたことで、その豊富なラインナップをそのまま活用できることとなった。エンジンは1L、1.5L、ハイブリッドから選べ、トランスミッションはCVTと6MT、駆動方式はFFと4WDおよびE-Fourが選択できることで、12種類という豊富なラインナップを誇る。そこに12色ものボディカラーが用意され、内装色はシート生地色とインパネ加飾パネルの同色セットで8色から選ぶことが可能だ。ボディカラーが絞られる傾向があるが、じつに楽しい選択となるだろう。

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