ラグジュアリーSUVの真骨頂
2020年に登場したベントレー2代目「ベンテイガ」は、最も成功したラグジュアリーSUVシリーズと言っても過言はないだろう。4年の時を経て、さらなる快適装備の採用により商品としての魅力を向上させている。また新たに「A」という名のデリバティブを採用し、顧客の選択を容易にしている。ベンテイガにどのような新しい装備が付いてくるのか見てみよう。
快適装備の拡充
基本的にベンテイガEWBで採用された装備を、これまで選択できなかった他のデリバティブモデルに展開している。オプションで選択できるエクテリアカラーや7種類のサテンペイントが追加されたほか、3種類の仕上げを選べる21インチホイールが新たに加わった。
今回、ベンテイガ アズールとSにはEWBで採用されていたAWS(オールホイールステアリング)が標準装備され、ハンドリングと操作性が向上するとともにターニングサークルが1m近く短縮された。これは街乗りをメインにドライブする顧客にとっては歓迎される装備だろう。
すべてのベンテイガモデルでは新たにポスチュラルアジャスト(姿勢調整)とシート・オートクライメイトを含むエアラインシート仕様が選択できる。
ポスチュラルアジャストシステムとは、カイロプラクターとの共同開発によるアルゴリズムを用いて、乗員の着座位置とツボを自動的に微調整するシステムだ。3時間の間に6つの完全に独立した圧力ゾーンにわたって177の個別の圧力変化を最適化することができ、旅を通して快適性を向上させ、疲労を最小限に抑えるのに役立つ。
オートクライメートシートは乗員の温度と路面湿度を25ミリ秒ごとに0.1℃の精度で感知、そして、暖房、換気、またはその両方を同時に行うかどうかをシステムが判断し、乗員を最適な温熱環境に保つという。
また、エアコンも大きく改良された。新システムでは、粒子状物質センサーを用いて車内外の空気の質を測定。自動的に「内気循環モード」が作動して車内への汚染物質の侵入を防ぐ。そしてこの新システムは、後席乗員が検知されないと自動的に停止し、後席への気流ノイズとエネルギー使用量を削減するとのこと。日本仕様に採用されるかは不明だが、本国ではナビゲーションと連動してトンネルに入る10秒前に自動的に「内気循環」にし、トンネルを出た20秒後に外気モードに戻す機能があるという。
新たに採用されたBang & Olufsen BeoSonicワンタッチエクスペリエンスは、ブライト、エネルギッシュ、ウォーム、リラックスという4つの異なるオーディオ空間を提供する。各スペースのサウンドチューニングは、マルチメディアシステムに統合された使いやすい触感のタッチスクリーンインターフェースを介して、ドライバーの好みに合わせて調整できる。