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日本で売れまくったクライスラー「PTクルーザー」は、レトロなスタイルで実用的な「ネオン」ベースの車でした【カタログは語る】

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人

シートアレンジや荷室の使い勝手のよさはずば抜けていた

ミニバンではなかったから床が高いわけではなく、前後席とも着座姿勢はセダンよりもややアップライトだった。手元で今見ているカタログにはリミテッドとクラシックの2グレードがあり、多分、試乗会で用意されたのは上位グレードのリミテッドのほうだったはず。だとしたらアメリカ車特有の少し甘い香りのするレザーシートに座り、ごく普通の動力性能とごく普通の乗り味を肩にチカラを入れずに味わっていたのだと思う。後席はクイックリリースラッチを外せば脱着が可能だったはず。だがアメリカ車らしくシートを外す際の腕力に自信がなく脱着を試すまでには至らなかったような気もする。

とはいえPTクルーザーの名誉のために書いておけば、マルチポジションリアシェルフパネルは高さや使い方を変えれば多様に活用できたり、シートアレンジも多彩だったりと、いかにもファミリー向けの使い勝手のよさが魅力のひとつだった。当時、日本でも、このクルマの実用性の高さを存分に活用、堪能したご家族は少なくなかったはずだ。

一方で2004年6月にはカブリオも登場した。電動開閉式の3層構造&リアガラスウインドウのファブリック製ソフトトップとスポーツバー(ロールバー)を備えた4シーターのオープンで、セダンに対し全高が90mm低く、より楽しげなドライビングが味わえるクルマだった。ソフトトップの開閉は電動で、資料にはわずか10秒で開閉可能とある。このカブリオは2.4LのDOHCエンジンを搭載。ただし車重は最初のセダンの1450〜1460kgに対し1740kgと重量級の仕上がりだった。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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