すべては厳しい環境を走るため
海外のジープオーナーの物語をお送りするこのコーナー。初回はアメリカジャ在住のクリストファーの相棒「グラディエーター・モハベ」を紹介した。これからお送りするのは、野生動物が多いことでも知られるアメリカ・モンタナ州に拠点を置き、厳しい気候と地形に対応できる「レネゲード」をこよなく愛するザックのストーリーだ。
自分にとって必要不可欠な存在
前車のKIAソウルはステッカー以外は変更せず、 カスタムすることさえもザックはためらっていた。 そして自身にとって初の特別な愛車「レネゲード」。荒れた大地を走るために創造したレネゲードは、合理的なモディファイのみが許されたのである。この相棒に、ザックはRUGARUと名付けた。
「冒険が大好きで、クルマはモンタナの気候に対応できるタフな性能が必要となったんだ。モンタナ州の夜間は野生生物と遭遇することが多いため、はじめにライトバーを設置。現在は2本に増設し、安全性を高めてるよ」
とザックは振り返る。モンタナ州は日本と同等の面積ながら人口は100万人に満たず。野生動物が多いことでも知られる。濃霧に見舞われることもあるため、ライトバーは欠かせない装備であった。その後もバンパーガードやラダーなど、あらゆるパーツを追加したが、これもモンタナの奥地で身の安全を守るため。
ここは最も近い街まで30マイル(約50km)、ロードサービスの拠点までは100マイル(約160km)も離れたエリアなのだ。トラクションボード(スタックラダー)やコンプレッサー、ウインチも単なるカスタムではなく、すべては過酷な気候や路面状況を考慮したもの。
「厳しい気候と地形に対応できる、燃費に優れた四輪駆動車がほしかった。だから、これまでの11万5千kmの間に、その性能が維持できるように全力を尽くしてきたんだ。RUGARUに乗ってから多くのことを経験してきたけど、やるべきことはまだまだたくさんあるよ。もし、エンジンがダメになっても載せ替えて乗り続けるつもりだし。RUGARUのすべてを気に入っているよ」
と、これ以上にない愛を語ってくれたのだった。
日本のジープオーナーへ
「ジープをイジるならば、なにを成し遂げたいのかを理解すべきだね。そして、常にアイディアを持つこと。自分の使い方や個性に合わせて、僕はRUGARUを創り上げたんだ。改造という側面だけでマネするのではなくて、目的や必要性、用途にあっているのかを確認してイジると、自ずと愛着も深くなると思うよ」
ザックはコンパクトなボディサイズから4WD性能、乗り心地まで、すべてに満足していると話す。
「カリフォルニアのレッドウッドからイエローストーンのオールドフェイスフルまで、北米西部を探検してきたんだ」
Instagramでは、RUGARUの世界観を紹介している。 コンパクトなボディサイズから4WD性能、乗り心地まで、すべてに満足している様子が写真からでも伝わってくる。
ザックの冒険の様子はInstagramからチェックしてみよう。