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プラモデルが学校教材に使われる理由とは? アオシマの「スナップキット」に「ザ★スナップカー」の新作ゾクゾク!

スナップキットシリーズ初のはたらく車シリーズ第2弾はトヨタ「ハイメディック救急車」

幅広いユーザーに対応したアイテムが登場

「第61回 全日本模型ホビーショー」が2023年9月29日〜10月1日まで東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された。今回は手軽に作れる大人気シリーズ「アオシマ・スナップキット」を紹介する。

人気のスポーツカー3台がラインアップ

塗装や接着剤が不要で子供から大人まで組み立て簡単なことから、大人気となっているアオシマの「スナップキット」。その人気シリーズに、新たにトヨタ「GR86」、ランボルギーニ「カウンタックLP400」、そしてランボルギーニ「カウンタックLPI 800‐4」が登場だ。

このスナップキットは模型離れが進む中、比較的子供向けに作られた商品だったわけだが、ふたを開けたら大人にも人気だったのは2022年の記事の通り。静岡市内の小学校では教材としても扱われているから、その人気は青島文化教材社がしっかりと把握している(もちろん自分家のクルマも大人気)。

そこにコロナ禍が押し寄せて、二世代三世代でプラモデルを作る文化が熟成。そんなこんなでミニバンやSUVも人気だが、スポーツカーを追加してほしいという要望が上がっていた。こうした理由で今回スポーツカー3モデルが発売されるわけだが、さらに新たに発売が決まったのは働くクルマシリーズだ。

スバル「サンバートラック」、トヨタ「ハイメディック」、トヨタ「クラウン・パトロールカー」の発売が予定されていて、まるでミニカーのようだとも感じられる。これは「スナップキット」がいかに幅広い年齢層から支持されているかを感じられて、模型の世界が広がっていることが解る。

近年の子供は模型作りをはじめ様々な実体験が少なく、複雑な形状の部品が説明書に載っていても、実際の部品の上下が違うだけで違う部品と判断してしまうらしい。手に取った部品を上下左右から、裏表から見てそれが説明書の部品と認識する経験は、やはり学びの一つと言えるだろう。認識能力を上げるのにもプラモデル作りはぴったりだ。

今回、写真はないのだが、C110型日産スカイラインも発売される。自分が昔乗っていたモデルや思い入れのある車種を子供や孫に作らせるのも良いかもしれない。両親や祖父母は漫画やアニメと同様に、プラモデル作りも共有できる時代になったと思っていてほしい。

昔取った杵柄を発揮できるシリーズが登場

そしてなんと全年齢にお勧めの新商品「ザ★スナップカー」も控えている。「ザ★スナップカー」は1/24スケールなので「スナップキット」の1/32よりも一回りも大きい。こちらが登場した理由を伺うと、近年リターンモデラー(昔プラモづくりを楽しんでいた方が再び挑戦すること)が増えているが、昔のように小さい部品を扱うのは目も手元も難しくなっている方が多く、そして「スナップキット」よりも本格的な商品を求める声が多かった。

つまり昔取った杵柄を発揮したいものの、簡単に作れるのであれば、そんなモデルが欲しいという声に答えたわけだ。もちろん「スナップキット」のステップアップにもぴったりだから、より複雑なモデルへのステップアップとしても面白い存在になるだろう。

「スナップキット」と同等であれば「ザ★スナップカー」も無塗装でも完成度は抜群だから、塗装が苦手な方はそのままでも満足できるだろうし、仕上げのサーフェイサーに挑戦してみても良いだろう。実際にスプレー缶を買ってきて、開けた場所(空気がたまらないで周囲に人がいないところ)でスプレーをするだけでも、つやアリでもつやナシでも満足度は一段と上がり、ただ作っただけではない、作品を仕上げた気分が味わえる。

そうそう「スナップキット」はプラモデルでは珍しく、いくつかの成型色が用意されている。通常のプラモデルであれば、成型色に対して下塗り後に上塗りと様々な塗装工程が必要だが、「スナップカー」なら愛車の色が発売されている場合もあるのだ。

地元に模型店がなくてもネット通販で買えるので、憧れのモデルでもかつての愛車でも探せるというメリットもある。もちろん、腕に自信があるのであれば塗装を施したっていい。幅広いユーザーに対応した商品というわけだ。

ちなみに開発は非常に難航中ということで、開発スタッフは「スナップキットをただ大きくしただけではだめなので、実は難儀しております」と語ってくれた。よって発売時期は2024年としか案内できず、価格も未定なのは残念だが、まずは先に紹介した弟分の「スナップキット」でモデルライフを楽しもう! 

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