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来年のフォーミュラドリフトジャパンは「山中真生」に要注目!「自分もカッレ・ロバンペラ以上の走りをしていきたい」

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TEXT: 高橋 慎一  PHOTO: フォーミュラドリフトジャパン

  • グレート8で対戦した箕輪大也とは、4度走行し(3度のワンモアタイム)善戦するも敗退した
  • トップ16の小橋正典戦は3度走。2度目のワンモアタイムを制してグレーと8に勝ち上がった
  • 7日(土)に行われたトップ32表彰式。予選は28位で終了し、最前列左から5番目に並んだ
  • トップ16セレモニーで名前を呼ばれ、ギャラリーに手を振る山中真生
  • トップ16セレモニー
  • 山中真生のチーム、GOODRIDE MOTORSPORTS。前に座る右が山中真生。左が父親であり、元フォーミュラドリフトドライバーのケンジ・ヤマナカ
  • サイン会では、同じGOODRIDEを履くチーム員たちと並んで参加した。左から日比野哲也、益山航、山中真生、雨谷雄一、堀野仁
  • トップ32表彰式での山中真生
  • トップ32表彰式での山中真生
  • トップ16セレモニー。左はトップ16で対戦する小橋正典
  • 1本目79ポイント、2本目66ポイントの予選は、28位で通過する
  • 岡山国際サーキット、ピットにて

苦しみ抜いた2023年度シリーズ最終戦、仕様変更で一変する!!

ドリフトがモータースポーツとして開催されるようになってまだ歴史は浅い。そんなドリフト競技においても2世ドライバーが頭角を現している。その筆頭が箕輪大也だが、彼以外にも活躍する2世ドライバーは多い。アメリカのフォーミュラドリフトに参戦し活躍したケンジ・ヤマナカを父とするのが、グッドライドモータースポーツのワークスドライバー、山中真生だ。2021年にFDJ2に参戦し、チャンピオンを獲得。2022年からフォーミュラドリフトジャパンに参戦し、その年にグッドライドモータースポーツのワークスドライバーに抜擢され、フォーミュラドリフトジャパンは今年で参戦2年目となる。

いとも簡単にドリフトをしてみせた2世ドライバーならではの天性の才能

山中真生のドリフト歴は浅い。小さい頃は父に連れられて、父が走るサーキットなどに行くことはあったが、その後はドリフトだけでなくモータースポーツとは関係のない環境のなかで育ってきた。現在26歳。まだドリフトを始めて6年目の選手だ。

ドリフトの世界に足を踏み入れたきっかけはシミュレーター。20歳のときにシミュレーターでドリフト走行を体験し、すぐにある程度できてしまった。そこで父に「1回実車に乗せてくれ」と頼み、「やれるものならやってみろ」と乗ったのがJZX90マークII。父が当時持っていたドリフト仕様のマシンだった。

乗ってみたら予想以上にドリフトができてしまい、その後走行会でのミニドリコンに参加する。初級クラスだったが優勝。それから自分でS15シルビアを購入してMSCチャレンジに出場し、2021年から始まったFDJ2に参戦。開幕戦は予選2位、決勝2位を獲得した。しかしシリーズチャンピオンを獲るには、自分のS15シルビアではすペック的に劣っていることを感じ、グッドライドのS15シルビアを借りて第3戦から出場し、シリーズチャンピオンを獲得した。

フォーミュラドリフトジャパン参戦2年目の今年、A90スープラを導入。2JZエンジンに東名パワードの3.6Lキットを組み込んだマシンだ。現行車で見た目もスタイリッシュなスープラでチャレンジとなったが、第1戦から第4戦まではマシントラブルでリタイアの連続だった。新規車両導入ということもあり、毎戦壊れる場所も違う。それらのトラブルを解消しながら1戦1戦乗り越えていくという戦いが続いた。しかし第5戦では予選25位から決勝8位、最終戦の第6戦は予選28位から決勝8位を獲得した。

A90スープラを導入してからは苦難の連続であった

今回の最終戦、トップ32はワンモアタイム1回、トップ16はワンモアタイム2回、グレート8ではワンモアタイム3回と、グレート8で敗退するまで9回の追走をこなした。これは過去最多だろう。優勝したKANTAが5回だったため、単純に考えても2戦分戦ったことになる。結果8位で終了したが、今回はドライバー、マシンともにフォーミュラドリフトジャパンで十分に勝負になると感じさせたラウンドとなった。

この最終戦で、山中真生のチームはスープラの仕様変更を決行。シリーズランカーに勝つためには馬力が欲しかった。タービンを換え、クルマのセッティングも色々変更して以前の約800馬力から約990馬力に大幅にパワーアップ。戦えるマシンであることをこの最終戦で証明できた。

今回はトップ32からトップランカーとの戦いが続いた。トップ32で対戦した松井有紀夫はフォーミュラドリフトジャパンでは成績は残していないものの、長年D1GPで活躍する選手である。トップ16では小橋正典、グレート8では箕輪大也とトップランカーと戦った。今回はトップ32からファイナルを戦っているつもりで走り続けたと山中真生はいう。

「たしかに厳しい組み合わせでしたが、ファイナルまで勝ち進めばどうせ戦わなくてはならない相手だし、こういった人たちを倒さないと上にはいけない。全力を出して戦い続けました」

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