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「できる・できひん」じゃなくて「するか・せえへんか」ユーザーが満足すればいつか返ってくる【TONE株式会社代表取締役社長 矢野大司郎氏:TOP interview】

「できる・できひん」じゃなくて「するか・せえへんか」ユーザーが満足すればいつか返ってくる【TONE株式会社代表取締役社長 矢野大司郎氏:TOP interview】

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TEXT: AMW 西山嘉彦(NISHIYAMA Yoshihiko)  PHOTO: 横澤靖宏

トラックのタイヤ脱落事故をなくすために製品化

TONEは、設立当初のソケットレンチの製造から始まり、作業工具全般、収納具、エアー工具、電動工具、トルク管理機器と取扱製品を拡大し続けることで総合工具メーカーとして成長してきた経緯がある。なかでも様々な手段・機能を備えたボルト締結の課題解決手段を幅広くラインアップすることで、ユーザーのものづくり環境、社会発展を支えてきたのは、矢野氏のインタビューからでも伺い知ることができる。

対象となる分野も幅広く、自動車関連をはじめとする一般産業工場、整備工場にとどまらず、重工業分野、航空、鉄道プラントや、鉄骨建築、橋梁、さらにはDIYに至るまで、様々なニーズに対応することで、それぞれに必要な能力・強度・耐久性・手段・機能を研究開発し、数多くの製品がリリースされている。

AMW読者にもっとも関係する自動車分野においては、標準的な製品から自動車専用に至るまで様々な作業工具をラインアップするとともに、近年増々ニーズが高まっている締付けトルク管理機器製品を幅広くラインアップしているのが特徴だ。

これには、TONEオリジナルのメカニカル機構のデジタルトルク表示部を設け、直接数値を読み取ることでミスなくトルク設定ができる「プレセット形トルクレンチ」や、デジタルタイプ、アダプタータイプなどのデジトルクシリーズも充実してきている。

このラインアップに、2023年11月に「トルク表示機能付きコードレス電動タイヤレンチ」が加わる。2000年前後に多発したトラックのタイヤ脱落事故を受けて開発された電動タイヤレンチのいわば進化モデルである。

TONEだからこそのアップデート

電動タイヤレンチは、あらかじめレンチのトルク設定ダイヤルにて締付けトルクを設定することで、繰り返し高精度なトルク締付けができるのが利点であるが、このトルク制御がTONEの得意とするところ。長年研究開発し、工場や建築分野で多くの実績を持つナットランナーの技術が水平展開して搭載されており、高い耐久性と信頼性を誇っているのだ。

そしてトラック用の電動タイヤレンチに求められるもっとも大きな要件は、コードレス化である。大型トラックでは各タイヤまで取り回すために長いコードを引き回さなければならず、コードレスでなければ作業効率がすこぶる悪くなるのだ。これには、TONEの柱の一つである建築分野の電動レンチにおいても同様のニーズがあり、「シヤーレンチ(トルシア形高力ボルト締付け電動レンチで世界シェアNo.1製品)」、「ナットランナー(トルク法締付け電動レンチ)」および「トルシャット(ナット回転角法レンチ)」のコードレス製品のノウハウがしっかり受け継がれているのである。

こうしてコードレス化によって、これまでの電源課題を克服したことでニーズが高まっているのだが、ユーザーからの声をすぐさま売れ筋製品にもフィードバックするのがTONEならではだ。新たに様々な要望を取り入れて、更に高機能化された最新の「トルク表示機能付きコードレス電動タイヤレンチ」に要注目である。

「トルク表示機能付きコードレス電動タイヤレンチ」の機能・特長

■従来機能・特長
・36Vリチウムイオンバッテリー搭載で優れた機動性を発揮。電源コードを気にせず、自由に移動して締付け作業が可
能。
・300~800N・mまでのトルク設定が可能。設定トルクでレンチは自動停止するので、習熟度や個人差の影響を受
けず、均質な締付けが可能。
・左右両回転対応(右ねじ・左ねじの締付けおよび緩め作業が可能)
・インパクトレンチではなく打撃機構がないので、低騒音&低振動での作業を実現。
・JIS方式(6穴,8穴)、ISO方式(8穴、10穴)に対応した出力ユニットをご用意。

■2023年11月発売 追加機能・特長
・本体に締付けトルクデジタル表示機能を追加。締付け結果をその場で確認することで、締付け不良を防止。右締付け、左締付けの両方に対応。
・トルク設定方法を、これまでのトルク調整ダイヤルでの設定に代わり、デジタル表示を見ながらボタンでの設定に変更。
・ポカヨケ(締付け本数カウントダウン機能)を追加。最大999本まで1本刻みで設定可能で、締め忘れ防止に対応。例えば、10穴の場合は、カウント数を10に設定すると、締付けが完了するごとに1本ずつ減算するので残り締付け本数を確認でき、カウントがゼロになることで1ホイールの締付け完了を確認可能。
・エラー検出機能を追加。自動停止する前の締付け途中でのトリガOFFによる締付けエラー、バッテリ残量不足などを検出し、締付け不良を防ぐ。

■その他特長
・TONE特許の「クイックフィットソケット」を使用することで、ナットへのソケット装着が容易に行なえ、素早い作業をサポート。
→ダブル6角(12角)ソケットの山の部分を1山おきになくすことにより、ナットへ嵌めやすくしたもの。締付け・緩め作業は通常通り行える上、ソケットとナットの山を完全に合わせずラフにセットしても素早く嵌合できるようになっている。
→ホイールナットに適合する二面幅32mm(ISO)、33mm(ISO)、41mm(JIS)などをラインアップ。

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  • AMW 西山嘉彦(NISHIYAMA Yoshihiko)
  • AMW 西山嘉彦(NISHIYAMA Yoshihiko)
  • AMW編集長。大学卒業後、ドキュメンタリー映像の助監督を経て出版業界へ。某建築雑誌の版元で編集技術をマスターし、クルマ系雑誌編集部のある版元へ移籍。その後、版元を渡り歩きながら興味の赴くままにカメラ雑誌、ガレージ雑誌、グラビア誌のほかにBMWやランボルギーニの専門誌などを立ち上げ、2017年までスーパーカー専門誌の編集長を務める。愛車はBMW E30 M3。日本旅行作家協会会員。兼高かおる賞実行委員。近況は、個人ブログ「ART LIFE mag.」にて。
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