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「シルビア」「オデッセイ」「アルシオーネ」…ギリシャ神話にまつわる車名はヒットしても途絶えたクルマが多い!?【Key’s note】

シルビア

走りの良さが際立ちドリフト派にも人気だ

ギリシャ神話が由来の車名は意外と多い

レーシングドライバーであり自動車評論家でもある木下隆之が、いま気になる「key word」から徒然なるままに語る「Key’s note」。今回のキーワードは「ギリシャ神話が由来の車名」についてです。さまざまな名前が車名に採用されていますが、その代表的な車種などを紹介します。

クルマのキャラクターにも合っている

7月掲載の本コラムで「サ行の車名がヒットする」とした解説を綴ったところ、車名に関する様々なコメントが寄せられました。今回は、それに気を良くした第2弾です。題して「車名にギリシャ神話はヒットする」。

僕の中で真っ先に浮かぶのが日産「シルビア」です。シルビアはギリシャ神話に登場する下級女神の名前です。月の女神ディアナに仕えた女性の名が与えられました。大切な車名を女王でも女神でもなく使用人としているのは意外ですが、日本人には美しい女性をイメージさせますよね。

トヨタ「ガイア」はギリシャ神話に登場する女神であり、大地の象徴とされていたそうです。「ガイアの夜明け」という経済ドキュメンタリーがTV東京で放送されていますが、それも「ガイア=大地」から番組タイトルとしたそうです。

マツダのトラック「タイタン」は、まさに力強いトラックを連想させるように、巨大な体に恵まれた神族の名前だそうです。かつては自社生産でしたが、今ではいすゞからのOEMにより販売されています。

ホンダ「オルティア」は、美しい女神の名だそうです。子を守る神とも言われており、ファミリーユースの5ナンバーサイズのバンに相応しいネーミングですね。

ホンダ「オデッセイ」は、ギリシャ文学の傑作と呼ばれたあの「オデュッセイア」。トロイの木馬で有名な戦争から帰還した道中を描いた物語だそうです。言葉の響きはいかにもギリシャ神話らしいので、一度耳にすると記憶に刻まれます。秀逸な車名だと思います。

ホンダ「エリシオン」は、ギリシャ神話に登場する英雄たちの魂が眠る楽園の名だそうです。ミニバンの雰囲気とマッチしていますね。

マツダ「クロノス」は、ギリシャの思想家によって想像された時をつかさどる神の名です。セイコーの高級時計に同名のクロノスがありますから、イメージがいいですね。

そのほか、スバル「アルシオーネ」、三菱「トライトン」などギリシャ神話からインスピレーションを受けた車名は少なくなくありません。ですが、ここで「あれっ?」って感じれた方もおられると思います。ギリシャ神話から拝借した車名の印象は心地よいのですが、生産中止とともに車名が途絶えた絶版車が多いようですね。若い方では聞いたことのない車名もありますよね。

サ行から始まる車名は多く、ヒット作に結びついているのですが、どうやらギリシャ神話からイメージした車名は……。

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