サイトアイコン AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

「運転中はドアロックしてる?」今どきの複雑な仕組みと常にロックが安心・安全な理由とは

走行中は常にロックしておいたほうが、安心・安全

それぞれのドアロック事情

みなさん、クルマを運転する際にドアロックしていますか? お子さんがいる場合はチャイルドセーフティドアロックをかけたり、車速感応で自動的に旋錠されるシステムが付いていたり、物騒なご時世だから必ず施錠するという方も。ドアロックあるある話とともに、結局ロックorアンロックはどっちがいいのかをお伝えしていきます。

車速感応ドアロック機能

クルマを構成する部品の中で、ドアのロックもまた進化している。昭和の時代は、キーを鍵穴に差し込みドアを開け、車内では棒状のノブを下げてロックしていたものだ。それが、今ではリモコンキーを持っていれば、ドアオープナーに触れることなく、クルマに近づくだけでアンロック(解錠)される機能を持ったクルマも国内外問わず増えた。

さらに言えば、後方からクルマが接近していると、安全のためにドアが開けられないセーフティシステムまで用意されている。例えば、レクサスのヒンジ式ドア、トヨタ「ノア」や「ヴォクシー」のスライドドアなどが挙げられる。

そして、走り出すと、車速感応で自動的にロック(旋錠)される機能もある。これは国産車では上級車種はもちろん軽自動車のホンダ「N-BOX」にも採用されていて、輸入車ではVW「ゴルフ」のようなコンパクトカーにも以前から採用されている。この機能では、シフトをPレンジに入れる、運転席のドアを開ける……などの操作でロックが解除されるのが一般的で、機能をOFFにすることもできる。愛車が車速感応ドアロック機能を持たない車種でも、アフターマーケットのパーツで同じような車速感応ドアロック機能を持たせることが可能だ。

もちろん、そうした機能が付いていない車種もあり、走り出した後、任意でドアをロックするかしないかは、人それぞれかもしれない。

常にロックが安心・安全

筆者のクルマは車速感応で走り出してすぐにすべてのドアが自動的にロックされるのだが、日本も物騒な今日この頃、悪漢がいきなりクルマに近づき、ドアを開けて乱暴される、物品を取られるといった被害を食い止める効果があることは明白だ。

また、小さい⼦どもが勝手にドアを開けてしまう、お年寄りが何かにつかまろうてして、ドアロックレバーに触れてドアが開いてしまうのも危険極まりない。それを防止するために、運転席にはドアロックのON/OFFスイッチがあり、これでロックしてしまえばドアロックレバーを操作してもドアは開かなくなるのだ。

つまり、走行中のドアロックは、安全と防犯両方のメリットがあることになる。ちなみに、衝撃検知アンロック機能の有無によるが、最近のクルマはドアロックされた状態でも事故などで衝撃を受けると、それを検知して自動でドアのロックが解除される。そのため、事故の際にドアが内側からロックされて車内に閉じ込められる心配はまずしなくてよい。

ただし、誰かを迎えに行って助手席や後席に急いで乗ってもらう、混雑した場所でサッと同乗者に降りてもらうといったシーンでは、車速感応ドアロック機能付きのクルマの場合、シフトをPレンジに入れるなどしないとドアロックが解除されず、同乗者もドライバーもアセることになったりする。また、同乗者の中には、走り出してガチッとドアロックされると、なんだか閉じ込められたように感じてしまい、ストレスになる人もいるかもしれない。

クルマのドアロックには、チャイルドプルーフ(チャイルドセーフティドアロック)という機能もある。リアドアの後部断面についていることが多いちいさなスイッチで、ツマミを旋錠の位置にセットしてドアを閉めると、内側からだけドアオープナーを操作してもドアが開かなくなる機能だ(外側からは通常通り開く)。

チャイルドの名称のとおり、走行中などに子どもがうっかりドアを開けてしまい、車外に放り出されることを防止するためのもので、車速感応で自動的に、あるいはドライバーがその都度操作できる解錠、旋錠操作とはまったく別の目的の機能となる。注意したいのは、チャイルドプルーフスイッチを誤ってうっかり旋錠側にセットしてしまうと、大人が自身の意思で外に出たくても、ドアを開けられなくなるので要注意。パトカーの犯人を乗せる後席ではないわけで……。

と、ドアロック「あるある」を紹介してきたが、個人的にはあおり運転や停車中の強盗被害を含めたクルマを取り巻く環境が悪化したこの時代、走行中は方法はともかく、常にロックしておいたほうが安心・安全だと思っている。ドライバー以外の乗員が降車する際にロックを解除する手間と天秤にかけても、である。

モバイルバージョンを終了