このチームで優勝を狙っていきたい
2023年10月14日(土)のワンデー・レースとなったBEC第6戦。独自のバランス・オブ・パフォーマンス・インジケーター(BEPI)に基づいた6つのクラスで争われるシリーズである。午前10時20分からの40分間のフリーセッションに続いて、10分間の予選セッションとなる。
ここで、67号車のホイットレー選手が渾身のアタックで、なんとGT3マシンもいる中で最速タイム1分40秒291をたたき出しポールポジションを獲得する。一方の68号車の予選は総合15番手(クラス3番手)という結果となった。
決勝レースは午後2時35分からの2時間のスケジュールだったが、直前には雹(ひょう)混じりの激しい降雨などもあり、予定はずれ込むこととなった。雨雲は一気に去り、サーキットは再び明るい陽ざしに包まれた午後2時56分、各車がダミーグリッドから離れ、フォーメーションラップが始まった。しかし、そのうちの1台がこのダミーグリッドから動けない車両が発生したため、レースはセーフティカーランのままスタート。
セーフティカーランが2周にわたって行われたのちに、レースはグリーンとなったものの、旧舗装の路面は、天候に比例して乾いていくということはなく、各車は水煙を激しく上げながらの走行となった。68号車は2ピット作戦で、青木選手がスタートとフィニッシュを担当するという予定だったが、この濡れた路面の回復を待ちながらの走行に。スリックタイヤからドライタイヤへの交換のタイミングを計り、予定よりも長く最初のスティントを走行することとなった。
レース前半ではさらに2度、セーフティカーの介入があったのだが、これをうまく使えなかったことで、順位アップにうまくつなげることができないまま、レース開始から1時間10分を過ぎた時点で68号車はピットイン。青木選手からモーガン選手へとドライバー交代を行った。その後は路面はどんどん乾いていく状況となり、スリックタイヤを選択した68号車は無事にゴール。総合7位(クラス5位)という最終結果となった。レース後、青木選手は次のようにコメント。
「僕が理想として描いていたハンドドライブシステムが装着されたレース車両に乗れてとても良い経験ができました。慣れるまで時間がかかってしまいましたが……。今回のレースは事前の練習走行も含め、ずっとウエットコンディションでの走行でしたので、その部分では不完全燃焼でしたね。ですので、今後もこのチームと共にやっていき優勝を狙っていきたいと思います」
英国耐久選手権(British Endurance Championship)は、2024年シーズンも、このドニントンパークで3月に開幕し、スネッタートン、シルバーストン、オールトン・パークなどを回る6戦が予定されている。