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山小屋に監視カメラを設置! 勝手に薪を使って直火をする不届き者の監視をただいま継続中です【おとなの山遊びVol.19】

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭

  • カメラの看板
  • センサーライトに驚いたのか、慌てて逃げ出した猿。昼間は沢の対岸でしか見ないが、人がいなければ行動範囲は広がるようだ
  • 自分たちですら絶対にやらない直火。もっとも焚き火台を使えばいいという話ではない。人の土地や薪を勝手に使う神経を疑う
  • 不法侵入された日にちは特定でき、その日に林道へ入ったクルマもほぼ判明した。万が一また来ることがあれば厳正に対処するつもりだ
  • 画像はカメラ内蔵のモニター、もしくはSDカードを抜いてパソコンで確認する。思った以上に鮮明だし電池の減りも少ない
  • 防水性はIP66なので必要にして十分だ。不審者に対する威嚇としての役割はモチロン、どんな動物が写るのかも楽しみではある
  • カメラは暗くなると赤外線モードに切り替わる。センサーライトはどちらかといえば自分たちの足もとを安全にすることが目的だ
  • 警告板で監視カメラの存在をアピール。カメラはホームセンターでまとめて購入した。センサーの感度なども細かく設定できる
  • カメラに写った自分の後ろ姿。時刻は当然として気温も記録できるとは凄い。ナンバープレートの数字もハッキリと解読できる

安心安全の山遊びのために監視カメラを設置

アウトドアに限らず流行はマナーの低下と表裏一体だ。コロナ禍がキャンプのブームに拍車をかけて大きな経済効果をもたらす一方で、モラルの欠如に起因するトラブルや知識がないために事故も多発していると聞く。他人の土地で勝手にテントを張ったりゴミを放置して帰るなど、耳を疑うようなニュースを聞いたことがある人も決して少なくないはずだ。

意外と動物は映像に記録されていなかった

自分たちの開拓地でも以前から懸念しており、近いうちに監視カメラを導入する予定だった。その矢先に不法侵入者が出現。譲り受けて運んだばかりの薪を盗み、よりにもよって直火で燃やされたのだ。色々と思うところはあるが、愚痴ったところで何の解決にも抑止にもならない。こういった事件が起きたからには自衛するのが唯一の対策だろう。

というわけで直火の痕跡を見つけた日にすぐ、監視カメラとセンサーライトを3台ずつ購入。敷地をすべてカバーできるような位置に取り付けた。監視カメラは静止画と動画に加え音声も録音できる優れモノで、人の顔やナンバープレートが鮮明に識別できる解像度があり、画角の広さや赤外線の投光距離も十分でかなり安心感が高い。

監視カメラの映像に映る筆者

敷地に入ればいずれかのカメラで姿を捉えることができ、センサーライトも威嚇として大いに役立つはずだ。さらに、最大の目的である抑止力を高めるため、警告の看板も目立つ場所に貼り付けた。

もうひとつ監視カメラが欲しかった理由は、どんな野生動物が生息しているかを確認するため。木を伐採したり草を刈って見晴らしがよくなったせいか、敷地内とその周辺で動物を見たことは皆無に近い。ただし少し奥に行けばクマが木に登った爪痕や、イノシシが土を掘り返した跡をよく見かける。自分たちがいるときこそ姿を現さないものの、普段は野生の王国なんじゃないだろうか。

監視カメラが稼働してから約1カ月。期待と不安が入り混じった気持ちで画像と映像を毎回チェックしているが、写ったのはすぐ近くで同じ山遊びをしている方が連れてくる馴染みの犬、あとは沢の向こう側からたまにケンカしている声が聞こえる猿だけ。現在のところクマやイノシシどころか、冬によく見る鹿とカモシカも未確認だ。

食べ残しなどを絶対に外へ残して帰らないなど、動物の興味を引かないよう対策しているおかげで、上手く住み分けできているということだろうか。動物よりマナーの欠落した人間のほうが厄介とは困ったモンだが、山火事などに繋がらなかったのは不幸中の幸いと考えるしかない。カメラによる監視を継続しつつ、さらなる対策を講じたいと思う。

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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