『よろしくメカドック』に憧れて2代目セリカXXを購入
2023年9月30日に静岡県熱海市の長浜海浜公園 芝生広場で開催された、ACJ熱海HISTORICA(ヒストリカ)G.P.meeting2023(オートモビル・クラブ・ジャパンが主催)。今回は、たまたま立ち寄ったという程度のいいトヨタ2代目「セリカXX」のオーナーを紹介しよう。
1999年時点では14年落ちで相場も安かった
旧車ブームの影響により、国内外の趣味車のプライスが驚くほど高騰してしまった。そのような状況の中で、80年代にリリースされた国産スペシャリティカー&スポーツカーの流通価格も一気に上がり、1981年に登場した2代目トヨタ セリカXXも人気のネオクラシックカーとなってビックリするほど高価でデリバリーされている。
熱海ヒストリカで出会ったseimeiさん(53歳)は、底値と思われるタイミングで1985年式セリカXX 2000GTを購入していた。その購入金額は38万円で、14年落ちとなる1999年に購入。そう、リトラクタブルヘッドライトを採用したスポーティクーペに24年間も乗っているのだ。
「90年代は、まだユーズドカーをインターネットで簡単に検索できる時代ではなかったので、大手中古車雑誌でセリカXXを探し、ショップに電話して見に行って、走行距離が10万kmぐらいの個体を買いました。現在の累計走行距離は25万7000kmです。今となっては14年落ちのセリカXXが38万円というプライスが高いのか安いのか妥当なのか分かりませんが、当時はそのぐらいで流通していました」
クルマは素の自分でいられる空間
seimeiさんは、かつてホンダ「クイントインテグラ」を愛用し、1997年に新車で購入したスバル「フォレスター」には今でも乗っているそうで、セリカXXは、週末のドライブ、旅行、イベント参加時に使っているのだという。フォレスターを買った2年後にセリカXXを増車した理由や経緯を伺ってみた。
「運転免許取得前の話になりますが、当時好きだったクルマ漫画の『よろしくメカドック』の作中に登場していたのでセリカXXのことが好きになってしまいました。憧れのクルマなので、塗装を含め、できるだけオリジナルのコンディションを維持しています。以前、セリカXXオーナー仲間と行った北陸ツーリングが思い出深いですね。じつは今回の熱海ヒストリカはドライブの目的地ではなく、とりあえず友人と箱根の大観山に行って、そこでサイコロを振って行き先を決めることにしていたんです。そうしたら、たまたま立ち寄ったパーキングエリアで、熱海に向かうオーナーさんに誘ってもらってヒストリカに参加することになりました。さまざまなクルマを拝見できたので、こちらに来てみてよかったです」
クルマは素の自分でいられる空間で、運転している時間も素になれる、増車の計画は無し、いつの日にかセリカXXのトランスミッションをオーバーホールしたい、とも話してくれた自然体のseimeiさんは、90年代に買った2台の愛車との等身大のカーライフを今後も堪能していくことになるだろう。