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価格は愛車の100倍以上のベントレー「フライングスパー スピード」に惚れちゃいました! CARトップ最年少編集部員が人生最初で最後(!?)の試乗をしました

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TEXT: CARトップ 鈴村朋己(SUZUMURA Tomoki)  PHOTO: 神村 聖

  • W12気筒エンジンを搭載するベントレーのフライングスパー スピード
  • 最高出力は635ps、最大トルクは900Nmを発揮する
  • スピードモデル専用のスポーティなカラーリングのインテリア
  • シートには「Speed」の刺繍が入っていて凝ったディテールが随所にみられる
  • ディテールが凝った豪華なしつらえのインテリア
  • カーボンが多用されている。「Speed」のエンブレムが光る
  • 2024年4月をもって生産を終了する6LのW12ツインターボエンジンを搭載
  • CARトップ最年少編集部員・鈴村とベントレーのフライングスパー スピード
  • 直線や中速域のコーナを問わず、とにかく安定していたベンテイガEWB。もちろんドライバーズカーSUVではあるのだが、EWBは通常のベンテイガのホイールベースを延長したモデル。後席の乗車空間を拡張しているため、足元がゆったりで席は座り心地も抜群だ。世界の富裕層から愛される理由が、少しわかった気がする
  • 搭載される4L V8ツインターボのサウンドは、オープンにすることでドライバーの気持ちを一層高ぶらせる。フィーリングは上品だが、アクセルペダルを踏み込めばパワフル。その瞬間がじつに爽快で、エレガントだが野性味もある1台だった。いつかオープンにしながらサザンを聴きながら江ノ島あたりを流して走りたいなと思った
  • 30万円の中古車が相棒のCARトップ最年少編集部員・鈴村が試乗
  • CARトップ最年少編集部員・鈴村が惚れたのはフライングスパー スピードだった

CARトップ最年少編集部員「フライングスパー スピード」に試乗

30万円の中古車が相棒の『CARトップ』最年少編集部員・鈴村にとって、高級車は遥か彼方の存在。そんな僕にベントレー……しかも名機のW12気筒エンジンを搭載する「フライングスパー スピード」に乗れるチャンスが巡ってきた! ということで、その様子をレポートします。

愛車の100倍以上の価格のベントレーに乗るチャンス

2年前、約30万円で人生初の愛車を手に入れた。ワクワクしながら中古車屋さんに向かい、これから相棒となるクルマと対面した際の感動は、今でも忘れることができない一生の思い出となっている。

だけれどCARトップの編集部員をしていると軽自動車からスポーツカー、ときには高級車まで幅広い車種に乗る機会が多い。そうなるとつい、ほかのクルマに浮気をしてしまい、将来乗りたいと思うクルマが増えていくばかり。

そんなある日、姉妹メディアAUTO MESSE WEBから「ベントレーに乗らない?」との提案が。しかも一般道ではなく、サーキットで試乗できるという。ベントレーの平均価格は約3000万円。おいおい、僕の愛車の100倍以上ではないか。僕の人生で、この先ベントレーに触れ合う機会はないかもしれない。これはもう行くしかない! そんなわけで、試乗会場の千葉県・袖ヶ浦フォレストレースウェイに向かったのだった。

12気筒を一度試してみたかった

僕は今回の試乗会で、どうしても乗っておきたい1台があった。W型12気筒エンジンを搭載する、ベントレー フライングスパー スピードである。編集部のパイセンたちから「W型12気筒は本当に気持ちがいいエンジンだ」ということを聞いており、一度試してみたいと思っていた。

また電動化の波が押し寄せるなか、ベントレーは2024年4月をもって、W型12気筒エンジンの生産終了を発表済み。つまり、今回の試乗会がW型12気筒エンジンを味わえる、最初で最後のチャンスかもしれない。

早速シートに収まり、イグニッションをONにして始動したW型12気筒エンジン。ここで「ファン」などと誰もが耳を立てるような音ではなく、主張しすぎていないあたりが上品で、むしろ色気がある。

慎重にコースインして、アクセルペダルを徐々に踏み込んでいくと、なめらかな加速に心を打たれる。さらに重低音と乾いたサウンドの絶妙な混じり具合は、もはや芸術だ。BEVの加速も確かになめらかではあるが、すばらしいサウンドを堪能することはできない。まさにW型12気筒、あっぱれである!

フライングスパー スピードに惚れた

またシャシー性能にも驚かされた。ドライブモードをスポーツにすると、フロントへのトルク上限を最大280Nmに設定。クイックに曲がるセッティングになる。一方で、コンフォートとベントレーモードでは、最大480Nmをフロントに配分。安定性が確保され穏やかになるので、非常に運転もしやすいのである。あれ? ひょっとして僕は、ベントレーを乗りこなしちゃっているんじゃない?

結論。僕は、フライングスパー スピードに惚れてしまいました。しかし、駐車場には、サーキットまで乗ってきた社用車(コンパクトカー)が待っていた。「あんまり調子に乗るな! お前にまだベントレーは早いぞ」と言われているようで、現実を突きつけられた瞬間だった……。

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