イベント主催者が乗るのは古いレオーネのUSDMカスタム
2023年9月2日~3日に静岡県の朝霧ジャンボリーキャンプ場で、「The SUBIE」というイベントが行われた。スバル車のUSDMカスタムはもちろん、本物の逆輸入車も数多く集まったこのイベントの会場でも群を抜いて古い1992年式3代目「レオーネ」を発見。しかもUSDMカスタムで「ローヤル」仕様に変身した1台だ。
北米仕様でも珍しいローヤル仕様を目指す
スバル レオーネは1970年代には北米市場に輸出をスタート。当初はスバルのフラッグシップモデルゆえに、レオーネとは呼ばれず、単に「SUBARU GL」などと呼ばれていたが、1989年に「レガシィ」が発売となると、北米市場ではレオーネに対して「ローヤル(LOYALE)」という車名を使用するようになり、製造を終了する1994年まで販売された。
この個体はそんな最後期の1992年式レオーネをベースに、同じく1992年式のローヤル仕様にコンバートされたUSDMカスタムだ。オーナーはこのイベントを主催する廣瀬さんで、このクルマの以前にも1986年式のレオーネに乗っていたという根っからのレオーネマニア。この車両もすでに7年乗っているそうだ。廣瀬さんは、こういったレオーネの歴史や差異を徹底して研究し、国産旧車趣味とUSDM趣味をこの1台で両立して楽しんでいる。
5マイルバンパーを筆頭に数多くのUSパーツを装着
国内仕様と北米仕様の外観での大きな違いはフロントバンパーだ。サイズが大きいだけでなく、中のレインフォースメントの構造も異なり、時速5マイル(約8km/h)で衝突しても安全が確保されるいわゆる「5マイルバンパー」に交換されている。
その他、ヘッドライトやウインカーなどもUSパーツに交換している。サイドミラーやハブキャップ、リアディフレクター、ルーフラックなどもUSパーツとなり、これら全てをコツコツ集めて装着しているのだ。さらにリアドアのモール部分にはLOYALEのロゴが入る。単にアメリカに注文をすればパーツが入手できる現行車種とは異なり、旧車特有のパーツハントも含めた苦労をしている廣瀬さんの努力は計り知れない。
内装は国内ワゴン用を移植して北米仕様と同じブルー内装に
内装も話を聞かなければわからない細かな作業の連続だ。もともと廣瀬さんが入手したのは4ナンバーのバンとなるため、まずは国内のワゴン用のシートや内装を移植。さらにルーフやピラーのプラスチック部分などは塗装でブルー内装を再現している。
くわえてステアリングやシフトノブ、ルームランプなどはUSパーツを入手し交換している。こうして廣瀬さんは日本でもおそらくこの1台しか存在しないであろうレオーネのUSDMを完成させたのだ。
「いや、まだまだ完成じゃないですよ。マイルメーターを入手しているんですが、近い将来装着する予定です」
とのことで、まだまだ進化は止まらなさそうだ。