ディヘドラル・シンクロ・ヘリックス・アクチュエーション・ドア
そしてディヘドラル・ドアからの進化形といえるのが、スウェーデンのスーパーカーメーカー「ケーニグセグ」が採用する、「ディヘドラル・シンクロ・ヘリックス・アクチュエーション・ドア」。その動きはきわめて複雑なもので、オープン時には一度ドアが外側に開いた後、ドアが前方に向かって90度回転。乗降のためのスペースが現れるという、まさにマジックのようなドアなのです。
スーパーカーに必要な未来的な感覚や斬新さは、このドアだけでも十分といった印象。猛禽類の翼をイメージさせることから、別名「ラプター・ドア」とも呼ばれるこのドアを採用するメーカーは今後現れるでしょうか。
スワン・ウイング・ドア
普通の横開きドアでも駐車スペースをある程度大きく確保したいと考えられたのは、アストンマーティンの「スワン・ウイング・ドア」。スワン(白鳥)のウイング(羽)のように、優雅にやや斜め上に開くドアは、上品でもありかつアストンマーティンのカスタマーにとっては、ラグジュアリーな時間の始まりと終わりを彩る、大切な要素といえるのでしょう。
4ドア車のリアドアを、リアヒンジとして後ろ向きに開閉する「スーサイド・ドア」は、現在ではロールス・ロイスを象徴するドア形状のひとつ。その意味にはあまり触れたくはないけれど、ともあれVIPを後席に迎え入れるには、これ以上に使い勝手に優れたドアはないといえます。
以上、今回はクルマのドアについてさまざまな例を紹介してみました。このようなドアを持つクルマに出会えたら、その日はきっとラッキーかもしれませんよ。